安倍元首相の国葬、放送時間わずか5分… テレ東が「独自路線」を貫けるワケ
安倍晋三元首相の国葬を伝える番組が多い。そんな中、テレ東は「独自路線」を貫いて…。
■過去にも似たようなケースが
テレビ東京はかねてから他社にはない姿勢を貫いている。2001年のアメリカニューヨークの同時多発テロの際は温泉番組を放送し、2009年に歌手の酒井法子が謝罪会見を行った際も子供番組を放送するなど、他局が重大ニュースを放送する中でも「通常運転」をしてきた。
そんな同社のブレない立ち位置は、ネット上で「テレ東伝説」と称されている。ある情報番組スタッフは、同じ業界内でもテレ東のことは話題になっていると話す。
「7月8日に安倍さんが亡くなった直後も同じでした。キー局が夜に緊急特別番組を放送する中、テレ東はアニメ『ポケットモンスター』を流していましたから。今回も、他の局は朝から会場にスタッフを総動員して慌ただしい一日になりますが、テレ東は通常運転と言えます。現場の若手スタッフからは羨ましがる声があがっていますよ(笑)」(情報番組スタッフ)。
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■「伝説」の内情は…
前出の情報番組スタッフは、「テレ東伝説」の内情を語る。
「もともと、お昼に放送する長時間のワイドショーがありません。他の局に比べると常駐しているスタッフが少ないので、何か大きなニュースがあった時に現場へ総動員させる特別体制が取りにくいんです。その代わり、斬新な企画を打ち出せる強みがあります。ただ、今年2月のロシアのウクライナ侵攻は緊急速報で伝えるなど、多くの人の命に関わるニュースはきちんと放送している印象です。今回の国葬も5分間とはいえ、きちんと取り上げますからね」(前出・情報番組スタッフ)。テレ東なりの「線引き」があるのだろうか…。
今日で「テレ東伝説」に新たな1ページが加わるかもしれない──。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)