「コーラを飲むと骨・歯が溶ける」説を検証 ”意外な真相”が判明した…
親や先生から言われた「コーラで骨や歯が溶ける説」。医師に聞いてみると…。
飲んだ瞬間、強烈な炭酸の刺激と甘さが一気に押し寄せる──。まだまだ暑い日が続く中、コーラは気分を爽快にさせてくれる飲み物だ。
コーラといえば、小さい頃に両親や学校の先生から「コーラを飲みすぎると骨・歯が溶ける」と言われたことはないだろうか。古くから伝わるこの説を検証してみると…。
■学生時代に注意された経験
記者は学生時代、テニス部に所属していた。夏休み中の練習終わりに、こっそり自動販売機で買ったコーラを飲んでいるところを顧問の先生に見つかってしまい…。買い食いを咎められると共に「お前、コーラなんて飲んでたら骨がスカスカになるから控えろよ」と注意された。
バレーボール部に所属していた友人も、顧問の先生から「コーラを飲むと虫歯になる」と言われたそうだ。”コーラを悪者にする”説は妙に頭に刷り込まれており、今でもコーラを飲むと一抹の罪悪感に襲われる…。
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■歯が溶ける可能性は…
コーラを飲むことで歯が溶けることはあり得るのだろうか。大阪中之島デンタルクリニックの山本彰美さんは、 コーラは通常の水に比べて酸性度が高いと指摘する。
「酸性度は通常pHで表されますが、歯を溶かすにはpH5.5以下の数値が必要です。コーラの酸性度は思った以上に強く、pH2.2と言われています。一見、歯が溶けると思われるかもしれませんが、歯が酸によって溶けるには、酸性度に加えて歯に触れている時間が必要になります。通常、コーラを飲むときは数秒程度でしょうから、コーラを飲むことで歯が溶けることはありません」。
コーラを何時間も口に含むような異質な飲み方をしない限り、コーラ自体が歯を溶かすことはないということだ。