「キッチンジロー」54→2店に激減も… 東京最後のお店で味わった”感動”
多くのサラリーマンや学生に愛された「キッチンジロー」。久しぶりにお店に行ってみると…。
■「あのメニュー」は健在
10月初旬のお昼に訪れたところ、ランチタイムとあって店内はサラリーマン客を中心に満席だった。メニューを見ると、「よくばりジローランチ」は健在だった。
同メニューは、ハンバーグやロースカツ、帆立ミルクコロッケ、チキン南蛮など16品のおかずから好きなものを単品(850円)か2品もしくは3品選ぶことができる。「2品盛り」はメインのおかず1つにサブのおかずを選べて1,000円、「3品盛り」はメインのおかず1つにサブのおかず2つ選んで1,200円(いずれも税込み価格)。
さらに、ライスとサラダは大盛り無料とうれしいサービス付きだ。10年前に訪れた時は「2品盛り」が890円だったので値上げしていたが、このご時世これだけガッツリ食べられて1,000円台はなかなかない。
記者は「3品盛り」でメインをハンバーグ、サブを魚フライとスタミナ焼きにした。もちろん、ライス・サラダはどちらも大盛りだ。
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■絶品すぎる「3品盛り」
待つこと数分、料理が運ばれてきた。メインのハンバーグもでかいが、それ以外のおかずも「サブ」と呼ぶのが失礼なほど大きい…。
まずはハンバーグからいただく。噛んだ瞬間、肉汁があふれて非常にジューシーだ。
濃厚なソースが中まで浸透している。学生時代に食べたのと同じ味だ…。
続いて、魚フライを食す。外はサクサク中はふわふわで、白身魚がしっかり詰まっている。タルタルソースはほどよい甘酸っぱさで、後味は変にギトギトすることがない。
魚に舌鼓を打ちつつ、スタミナ焼きを頬張る。これが至高の美味さだった。
豚バラ肉と甘いたまねぎをにんにくの効いたパンチのあるソースで炒めている。この豚肉をご飯にバウンドさせて食べると無限に食べられる…。
肉の下にはパスタが敷かれているが、このパスタもよくある「おかずの下にあるもの」ではなく、もちもちした太麺で濃いめのタレにブラックペッパーが効いて美味しい。
昔に比べて店舗数は激減し、値段も上がったが、味はあの頃と変わらなかった。このご時世、”変わらなさ”を維持する難しさは説明不要であろう。
久しぶりに食べても味が変わらないことに記者は心から感動した。厳しい時代だが、これからも「変わらない味」を提供し続けてほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)