イトーヨーカドー、ファストフード「ポッポ」のいま ”原点の強さ”を実感した…
飲食業界は厳しい状況だが、イトーヨーカドーの「ポッポ」はどうなっているのか…。
■懐かしい「ポッポ」の料理
記者が「ポッポ」に来たのは小学生の頃に祖父母に連れられて以来なので、20年ぶりくらいだ。どのメニューも魅力的で迷ったが、醤油ラーメンとミニチャーハンのセット(720円)、今川焼き(130円)、アイスウーロン茶S(100円)を注文。
これだけ頼んでもお値段は950円だから驚きだ…。まずはラーメンからいただく。スープは鶏と豚をベースに、煮干しやかつおの魚介も加わっていて香りがよくあっさりしている。
麺はつるっとしつつ適度なコシがあり、スープともよく合う。トッピングが薄いチャーシュー、メンマ、ナルト、半熟卵、ねぎと「超王道」ストレートなのもいい。
昔懐かしさを感じつつも、スープは昔より美味しくなっている印象だ。続いてチャーハンを食べてみる。
チャーハンは塩味は控えめでややしっとりした食感。付け合わせの紅ショウガといい、いい意味で「家庭のチャーハン」を彷彿とさせる味付けだ。
関連記事:快活クラブ「まぜそば」がウマすぎと話題 しかし都心では見つからない「幻の存在」で…
■改めて認識する「強み」
祖父母と訪れた際は、ラーメンを食べながら買ってもらったおもちゃを肌身離さず握りしめてたな…。当時を思い出し、ノスタルジックな気分に浸りつつ今川焼き(カスタード)を食す。
もちもちの皮と濃厚ながら後味はすっきりした甘さのカスタードが堪らない…。どの料理も一部改良されていることを感じたが、ベースは昔のままだった。
記者が小学生だった頃と比べると、フードコートはかなり「進化」している。人気店の料理が多数並び、どれもすごく美味しい。そうしたお店と比べてしまうと、「ポッポ」はどうしても一歩劣ってしまうかもしれない。だが、いつ訪れても昔懐かしい味を堪能できるのは同店だけではないか。
肩肘張らず、子供から大人まで誰もが安心できるというのがフードコートの強みだったはず。そんな「原点の強さ」を守り続ける「ポッポ」には”変わらなさ”を維持してほしい。
・合わせて読みたい→バーミヤン、天津チャーハンに絶賛の声 本社に聞いたメニュー入りまでの”裏側”
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)