「ダンス」の力で充電できるイベント会場 光熱費を10分の1に減らせるか
フロアで踊っているだけで充電できる画期的なシステム。エネルギー危機の救世主になるかも?
ダンスフロアで踊る人々の熱エネルギーを蓄え、熱電池のように充電できるシステムと、それによって光熱費を節約することに成功したライブ会場が、話題を集めている。『BBC』『The Guardian』などの海外メディアが報じた。
■熱を吸収し蓄える
イギリス・スコットランドのグラスゴーにあるイベント会場『SWG3』では、フロアで放出された熱を200メートルのボアホールに吸収し、熱電池のように蓄積するシステムを備えている。
蓄えられたエネルギーはヒートポンプに移され、再び会場内に戻すことができる。これにより、SWG3ではガスボイラーを使用することなく、年間で約70トンのCO2を削減できるという。
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■国を超えた普及に期待
この「Bodyheat」と呼ばれるシステムを設計したのは、地熱エネルギーコンサルタント会社のTown Rock Energy。その創設者であるデビッド・タウンゼントさんは、メディアに「例えばローリングストーンズがかかっている場合、250ワットほどのエネルギー生み出せるでしょう」「しかし観客全員が飛び跳ねるような激しい曲の場合、500から600ワットも不可能ではありません」と語っている。
このシステムにはすでにベルリンのナイトクラブも興味を示しており、国境や大陸を超えて広い範囲に普及していくことを期待しているという。