次々閉店しスカスカになる商店街… ディープ過ぎる商業ビル「TOC」のいま
「五反田の九龍城」「謎施設」とネットで呼ばれてきたTOCビル。来春のビル閉館が決まっている中、地下街では…。
JR山手線、都営地下鉄浅草線、東急池上線の結節点である五反田駅(東京・品川区)。そんな地元のランドマーク「TOCビル」に、いまこれまでない変化が生じている。
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■駅から遠いのに人が…
カフェやレストランなど飲食店約25店舗。都内店舗では屈指の広さを誇るユニクロ、都心では珍しいアウトレット商品を扱うABCマートなど小売店約60店舗。
さらには企業オフィス、催事用ホールなどで構成される地上13階、地下3階のTOCビルは、五反田を代表する広大なランドマークビルである。催事場では頻繁にバーゲン、割引セールが企画されており、記者も小学生の頃から建物自体は知っていた。
シャトルバスはあるものの駅から徒歩8分ほど距離があり、「なんでこのビル、駅前でもないのに人がどんどん入っていくんだろう」と思っていたものだった。
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■「五反田の九龍城」
竣工は1970年。すでに52年の歴史があり、館内の内装はお世辞にもおしゃれとは言えないが、昭和レトロで落ち着く雰囲気が真の魅力でもある。
中でも名物なのが飲食店が集う地下街。カレー店のすぐ隣に、水着を売っているスポーツショップがあったり、これ誰が買うの…と不安になるレベルの謎インテリア雑貨を売っている店や、宝石店などがあったりと、全体的に安いんだけどどこかカオス。フロアを探検して掘り出し物を探すようなイメージに近いかもしれない。
ネット上で「超巨大雑居ビル」「五反田の九龍城」「アメ横感ただよう謎施設」などと呼ばれる所以がここにあるのだ。