輪になり12日間歩き続ける羊の大群 「政府に無批判な国民みたい」の声も
理由もわからず先頭の1匹についていく様子が、現代社会に生きる人々を彷彿とさせたようだ。
中国北部の内モンゴル自治区で、数十頭の羊が12日間も輪になって歩き続けるという不気味な出来事があった。『NEW YORK POST』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが取り上げ話題になっているが、詳しい原因は明らかになっていないという。
■輪を乱さず歩き続ける羊
中国メディアが、内モンゴル自治区・包頭市にある羊小屋で撮影されたという不思議な映像を公開した。羊小屋に設置された監視カメラが映し出したのは、数十頭の羊たちが輪をなして時計回りに行進する姿だった。
正確な数は定かではないが、100頭は超えていると見られる羊たちが、輪を乱さず一様に円を描いている。なかには、輪の途中で立ち止まる羊もいるが、少なくとも輪からはみ出ている羊はいないようだ。
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■たった1棟の羊小屋で…
ミャオさんと名乗る飼い主によると、この羊たちは今月4日以来、止まることなく歩き続けているという。この光景は数匹の羊から始まり、その後、群れ全体が参加したと主張している。
同農場には34棟の羊小屋があるが、そのうちのひとつである第13棟の羊だけがこのような行動をとっているそうだ。
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■原因不明の行動
この羊の行動は、リステリア症と呼ばれる細菌性疾患によるものではないかと推測されている。この疾患に罹った動物は、初期に食欲不振や方向感覚の喪失などの症状が表れるという。
しかし、羊やヤギの場合は、症状が現れてから通常24時間から48時間以内に死亡することが知られている。今回の事例では羊たちは12日間も歩き通しのため、別の原因も考えられているようだ。
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■「国民の姿みたい」の声も
この奇妙な映像を目にした人々は、「すごく不気味…。歩き続けたら何が起こるんだろう」「なんだかかわいそう」「ストレスが原因の行動なのでは?」と羊の行動に困惑と同情を示した。
また、最初の1匹が歩き出した後に他の羊たちも訳がわからないまま続いていく様子が、「政府の政策を無批判に受け入れる国民の姿みたい」と揶揄するコメントが人気で、多くの「いいね」が寄せられている。羊たちの不可解な行動については、引き続き調査が進められているという。