京浜東北快速はなぜ「新橋・有楽町」すっ飛ばすのか 全サラリーマンの疑問にJRが回答
東京のサラリーマンであれば、誰もが一度は経験したことがある失敗。その背景となる「存在」についてJRに話を聞くと…。
■誕生当時の快速、何かがおかしい…?
そこで今回は「京浜東北線快速はなぜ両駅をすっ飛ばしてしまうのか」について、JR東日本・首都圏本部の広報担当者に詳しい話を聞いてみることに。
まず同快速線の歴史を確認すると、こちらは1988年(昭和63年)3月のダイヤ改正時より「データイム快速運転」をスタートしたのが起源となっている模様。
担当者は、当時の停車駅について「田端~田町駅間快速運転となっており、西日暮里、日暮里、鶯谷、御徒町、神田、有楽町、新橋、浜松町の各駅には停車しませんでした」と説明しており、また停車駅の選定についても「昼間帯にご利用が多い駅(東京、上野、秋葉原)とし、速達サービスとして導入しています」とコメントを寄せていた。
…と、前出の回答を見て違和感を覚えた人もいるだろう。そう、現在の京浜東北線快速は「田端駅」から「浜松町駅」にかけて運行しているため当然、浜松町駅に停車するのだ。
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■「快速」にこんな変化が…
そこで続いては、停車駅変更の経緯について尋ねたところ、担当者からは「02年(平成14年)7月のダイヤ改正より浜松町駅に停車するようになり、15年(平成27年)3月のダイヤ改正より神田駅に停車するようになりました。なお土曜・休日ダイヤに限り、御徒町駅にも停車しています」との回答が。
浜松町には東京国際空港へと移動する「東京モノレール羽田空港線」が存在するため、恐らく以前より停車を望む声が多かったのではないだろうか。ダイヤ改正の前年には、非接触ICカード「Suica」(スイカ)が誕生しており、こちらも少なからず影響を与えていたと思われる。
また、神田駅(および御徒町駅)に停車するようになった15年は上野東京ラインが開通・運転開始となった年であり、ダイヤ改正と関係があるものと推測する。
なお、有楽町駅と新橋駅に停車しない理由については「速達性を確保するため通過としています」との回答が得られ、今後の停車駅拡大については「現段階では予定しておりません」とのこと。
年末年始は列車の運行ダイヤに変更が生じるものだが、京浜東北線に関しては、快速運転を中止せず、通常通り運行するとのこと。久しぶりに有楽町、新橋に用事があるという人は、山手線と京浜東北線を上手く使い分けてほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)