暖房を使う時、部屋の「ある部分」を変えるだけで… いつもの倍暖かくなった
部屋の暖房が中々暖かくならない時、ちょっとした一工夫で劇的に改善されて…。
連日肌寒い日が続き、暖房をつける人も多いはず。じつは暖房を使う際、部屋の「ある部分」から熱が半分近く逃げているのをご存知だろうか。
そんな時、ちょっとした工夫でいつもの倍暖かく感じることもできるようで…。
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■「20℃」が目安となるが…
最近は、寒くて朝から暖房をつけないと耐えられない人もいるだろう。ただ、環境省が暖房の設定温度の目安として20℃を推奨していることもあり、むやみに温度を上げるのは避けたいところ。
環境に配慮しつつ快適に過ごすにはどうすればいいのだろうか。エアコンでおなじみのダイキン工業株式会社に話を聞いた。
同社によると、そもそも「20℃」というのはエアコンの温度ではなく、室内の温度をその数値に近付けるようにしたほうが良いそうだ。
「室内の温度ムラを抑えることが効果的です。エアコンの風向を下に向け、熱が溜まりやすい天井付近に直接暖気を送り込まないようにしましょう。加えて、室内機の向かい側に空気清浄機などの風を吹き上げるような機械を置くと、室内の空気がかき回されて温度のムラが抑えられます」(ダイキン工業株式会社)。
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■部屋の「ある部分」に目を向ける
最適な温度に設定しているのに今一つ部屋が暖かくならないことがある。そんな時、部屋の「ある部分」に目を向けるといいようで…。
「冬場に室内から屋外に逃げてしまう熱のうち、50%以上は窓からと言われています。昼間、窓から太陽光を取り込める場合は、積極的に取り込んで室内を暖めることで暖房効率を高められます。昼間に太陽や暖房で室内を暖め、夜間は室内に取り込んだ熱が窓から逃げるのを抑えましょう」(前出・ダイキン工業株式会社)。
記者もやってしまうのだが、今の時期は日が早く沈むため一日中部屋のシャッターを閉めたまま過ごすことがある。ただ、暖房のことを考えると、少しでも日が入るのであればシャッターやカーテンを開けたほうがいいかもしれない。
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■カーテンを変えることも効果的
実際、カーテンは部屋を効率的に暖める上で役立つアイテムのようだ。前出のダイキン工業株式会社も「厚手のカーテンや断熱シートで窓を覆うと効果的です。カーテンは窓ガラスの部分だけを覆うのではなく、上部や下部にすきまができないよう天井から床いっぱいまで垂らすと、保温効果が高まります」と、その重要性を強調する。
カーテンの色を変えるだけでも効果がありそうで…。「暖色系のカーテンを使うこともおすすめです。暖色系でまとめられた部屋は、寒色と比べて暖かく感じると言われています。暖かく感じる色を使って、暖房の設定温度を上げ過ぎないようにすることも工夫のひとつです」(前出・ダイキン工業株式会社)。
たかがカーテン、されどカーテン。部屋のカーテンを見直すことで、いつもの倍暖かくなるといっても過言ではない。
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■湿度を見直すことも大切
体感温度を上げるには部屋の湿度を見直すことも大切だという。
「湿度が低い冬、室内をエアコンや電気ファンヒーターなどで温めると、さらに湿度が下がります。実は、湿度が20%変わると体感温度は4℃変わると言われており、湿度は体感温度に大きく影響します。そのため、加湿することでもエアコンの設定温度を必要以上に上げるのを防げます。加湿の方法として、加湿器を使うだけでなく、洗濯物の部屋干しでも構いません」(前出・ダイキン工業株式会社)。
まだまだ冬の寒さは続く。普段、何気なく過ごしている部屋を見回して適宜改善し、快適に過ごせるようにしたい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)