6Pチーズ、日本人の6割が誤読していたと明らかに… 雪印の「神対応」に思わず感動
老若男女問わず大人気商品の「6Pチーズ」だが、なんと日本人の6割以上が誤った読み方で認識していたと判明。正しい読み方は…。
自分にとっての常識が、他人にとって「非常識」であるケースは決して珍しくない。とはいえ、長年「正しい」と信じていた概念が、じつは「間違っていた」と気づいたときの衝撃は相当なものである。
そこで今回は、多くの日本人が勘違いしていた「あのロングセラー商品」の正体について、探っていきたい。
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■大ヒット「チーズ商品」といえばコレ
今回注目したいのは、雪印メグミルクの大人気商品「6Pチーズ」である。
青と白を基調とした爽やかなパッケージに、特徴的な形状をした6切れのチーズ。老若男女問わず圧倒的な支持を集める大人気商品で、「チーズ」と聞けば同商品の風味を思い浮かべる人も多いはず。
ところで読者諸君は、こちらの商品名を見た際に「どの読み方」が脳内再生されただろうか。大半の人が「ロクピーチーズ」か「ロッピーチーズ」のどちらかで認識しているかと思うが、全国の10〜60代の男女1,000名を対象とし、同商品の「読み方」に関する調査を実施すると…。
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■「ロクピーチーズ」派が多数、しかし…
調査の結果、「6Pチーズ」を「ロクピーチーズ」と読んでいる人は全体の61.4%、「ロッピーチーズ」と認識している人は全体の38.6%と判明。
年代ごとの回答を見ると、いずれの年代でも「ロッピーチーズ」回答は半数以下となっており、ロクピーチーズ派は結果を見て「ほら、見たことか」と破顔していることだろう。
しかし非常に言いにくいが…じつは同商品、パッケージ横にも記載されているとおり「ロッピーチーズ」が正しい読み方なのだ…。
ちなみに性別ごとの回答傾向を見ると、女性は44%が「ロッピーチーズ」と認識している一方で男性は32.7%と、10ポイント以上ビハインドをつける結果となった。
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■6Pチーズ、人気ぶりがバケモノ級だった
続いて「6Pチーズ」に対する理解を深めるべく、同商品を製造・販売する「雪印メグミルク」に詳しい話を聞いてみることに。
商品名決定の経緯について、担当者は「最初は1935年(昭和10年)に、当社の前身に当たる北海道酪農販売組合連合会が『6ポーションチーズ』という名前で発売しました」「そのため発売当初は『6Pチーズ』ではありませんでしたが、円盤形を6等分していることから『6P』と呼ばれ、1954年(昭和29年)には『6Pチーズ』が正式名称となりました」と、振り返る。
なお、「6ポーションチーズ」の生産開始当初は、包装を全て「手作業」で行なっていたため、1日に400箱程度しか作れなかったというから驚きである。
時は流れ、1975年(昭和50年)には、表面の透明フィルムを廃止し、紙製の箱にデザインを変更。現在とほぼ同様の、非常に馴染み深いパッケージデザインにリニューアルが完了したのだ。
その後も開封テープの改良を施し、2018年(平成30年)に日本パッケージングコンテストにて「アクセシブルデザイン包装賞」を、2021年(令和3年)にはジャパンパッケージングコンペティション第60回記念特別賞「ロングセラー賞」 を受賞したりと、6Pチーズの快進撃は止まらない。2023年3月時点で、累計生産個数は19億個以上というから、その人気ぶりが窺えるというものである。
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■唯一の弱点(?)は…
もう一度言いますが「ロッピー」チーズです🧀 pic.twitter.com/RIzDGnrleM
— 6Pチーズ【公式】 (@6Pofficial) December 7, 2020
まさに向かう所敵なしの「6Pチーズ」だが、商品名の読み方に関しては常々感じているところがあった模様。2020年12月には「ずっと間違えて覚えてたこと選手権」なるハッシュタグを使用して「ロッピーチーズ」という読み方をアピールし、ツイッター上で大きな話題に。
こちらの投稿は「6Pチーズ」公式アカウントの固定ツイートとなっており、商品名に対する強い熱意が感じられる…。
それだけに、今回の調査結果に相当な衝撃を受けたようで、担当者は「発売時からずっとパッケージにも記載しておりますので、『ロッピー』の方が少なかったことに正直、大変ショックを受けております…」とコメントし、悲しみの表情を浮かべていた。
「ロクピー」派が多い背景については、「表記に『6P』と数字を使用していることと、6個入りということから、『ロクピース』表記がイメージされるのかなと考えております」とも分析している。ちなみに商品名の「P」は、前出の通り「ピース」でなく「ポーション」の略なので、要注意。
なお、雪印メグミルク社内でも「ロクピー」と呼ぶ社員が見られるようで、「都度注意して若干煙たがられています」との、自虐的なコメントが飛び出したのがなんとも微笑ましい限りであった。
こちらのエピソードを受け、「ロッピーチーズ警察」とでも形容すべき、屈強で厳格な人物を思い浮かべた人もいるかもしれないが、担当者は「とはいえ、美味しく楽しんで頂ければ、どのように呼んで頂いても構いません! これからもぜひ、ご愛顧ください」と、柔和な笑顔を浮かべつつ、粋なメッセージを寄せてくれたのだ。
誤った読み方をしている知人に出会った際は、決してマウントをとるのでなく、自然に指摘してあげよう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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