日韓関係に見えた改善の兆しは好ましい? 女性では8割以上が…
韓国・尹錫悦大統領の来日で一気に好転した日韓関係。世間の評価を聞いてみると…。
文在寅前大統領のもと、冷え切っていた日韓関係が、急速に改善の兆しを見せている。韓国大統領の任期は、1期5年。保守派・革新派の政権交代が起きやすいため、日本に対する姿勢が大きく変わることが多い。
画像をもっと見る
■文在寅政権では過去最悪に
これまで総じて、親米路線をとる保守政権の間は日韓関係も改善し、中国や北朝鮮に友好的な革新系大統領の期間は、関係が冷え込むことが多かった。
保守派で日本生まれの李明博大統領は、竹島上陸や天皇陛下の謝罪を要求するなど関係が悪化したが、同じく保守派の朴槿恵大統領の統治下では、2015年12月に慰安婦問題日韓合意が成立。この問題について最終的かつ不可逆的な解決が合意されている。
しかし、その後に続いた革新派の文在寅大統領のもとでは、日韓関係が過去最悪と評されるほど悪化。2018年には、日本にEEZ内で活動していた韓国海軍の駆逐艦が、日本の哨戒機に火器管制レーダーを照射する事件まで発生。国際問題となった。
また、2019年には、韓国で起きた徴用工訴訟問題がきっかけで「日韓貿易紛争」と呼ばれる事態に。日本が韓国向けに半導体材料の輸出規制を行った一方、韓国がWTOに提訴し、溝は深まるばかりだった。
関連記事:日韓関係改善で北朝鮮の暴走が激化する恐れ 核実験もあり得るか
■大統領来日で雪解け
尹錫悦大統領は、3月16・17日に韓国大統領としては4年ぶりに来日。国際会議出席でなく首脳会談のために日本を訪れたのは、12年ぶりとなる。
16日夜には、岸田文雄首相とともに銀座の有名店で思い出の味であるオムライスを堪能した様子も話題となった。両首脳は記者会見で、日韓シャトル外交の復活も発表している。
徴用工問題についても解決の方向が定まり、日韓関係は急激に改善しているように見える。こうした流れを世間はどのように見ているのだろうか。
関連記事:徐々に変化している韓国国民の対日意識? 日韓の友情関係は深まるか
■8割が高評価
Sirabee編集部が、3月27〜28日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に調査したところ、日韓関係改善を「とても好ましい」と答えた人は27.7%。52.3%が「やや好ましい」と回答した。
国内では、8割が今回の動きを好意的に受け止めていることがわかる。
関連記事:北朝鮮、日本海へのミサイル発射が異例のペース 全面戦争の危険性も…
■女性はより好意的
ただ、男女では少し異なる傾向も見られた。日韓関係改善を「とても好ましい」と答えた割合は、男性で23.6%だったのに対して、女性では8ポイント以上多い31.7%。
一方、「全く好ましくない」との回答は男性が女性を6ポイント以上上回った。K-POPや韓国コスメ、韓流ドラマなどの影響か、女性のほうがより歓迎する傾向が強いように見られる。
・合わせて読みたい→北朝鮮、日本海へのミサイル発射が異例のペース 全面戦争の危険性も…
(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)