“事故”としての自衛隊機墜落 今後は事件としての墜落が激増する恐れも
宮古島周辺で陸上自衛隊のヘリコプターが突如消息を絶った。事故とされているが、今後は日中軍事衝突の激化によって墜落が増えるのか。
リゾート地として有名な宮古島の周辺海域で4月上旬、陸将など幹部自衛官も乗る陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島周辺で消息を絶った。海上に墜落したことは間違いないが、現在も自衛隊員10人の行方が分かっていない。早期の救出と全員の安全を願って止まない。
■自衛隊員10人が乗るヘリコプターが海上に墜落
当時、海上は雨も降っておらず、波も穏やかで、昼間で見通しも良く、しかも最近の点検でも全く異常がなかったことから、なぜ墜落したのか専門家の間でも不思議の一言しか聞こえてこない。
防衛省も今回墜落は事故としている。
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■今後は事件としての墜落が激増するのか
しかし、今回のケースがたとえ事故だったとしても、今後は事件として自衛隊機の墜落が増えることが懸念される。中国は、4月にカリフォルニアで台湾の蔡英文総統とマッカーシー米下院議長と会談したことを口実に使い、台湾周辺での軍事活動をエスカレートさせた。
同会談に合わせるかのようの中国海軍の航空母艦が台湾南方のバシー海峡から南東部を航行し、西太平洋で軍事演習を実施した。また、中国軍は10日まで3日間の日程で台湾周辺海域において軍事演習を行い、一部が台湾海峡の中間線を越えたり、台湾が西南域に設ける防空識別圏(ADIZ)に入ったりした。
中国は時間の経過とともに台湾への軍事的圧力を強めている。習政権は台湾の独立阻止を掲げ、そのためには武力行使も辞さない構えで、軍事侵攻も現実味を帯び始めている。
そうなれば、中国軍が沖縄本島の米軍基地を真っ先に攻撃することは間違いなく、米軍との統合抑止を進める自衛隊も巻き込まれることになる。事件としての自衛隊機の墜落は事故としての墜落より増えることは間違いない。今回の事故は、事件としての墜落の始まりになってしまうのだろうか。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)