野生カモノハシを捕まえ連れ回した男女が逮捕 電車に乗せ見せびらかしも…
罰金はおよそ4000万円? 野生のカモノハシを連れ回し「おすそ分け」したカップルに、重いペナルティが課せられた。
オーストラリアで二人の男女が野生のカモノハシを捕らえ、公共の場を連れ回したことによって、警察当局は大規模な捜索を行う必要に駆られた。『BBC』『CNN』などの海外メディアが報じている。
■カモノハシを抱えて電車に
クイーンズランド州ブリスベンから北へ約1時間ほどのモレイフィールドの街で、大きな「荷物」を持って電車に乗り込む男女の姿を監視カメラが捉えていた。
二人はタオルに包まれた「カモノハシ」を抱えており、クイーンズランド州警察によると「彼らはそれを電車の中で見せびらかし、人々になでさせていた」という。
その後に男女は警察に通報され、警察はこの男女とカモノハシを捜すため、人々に情報提供を呼びかけた。
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■カモノハシには毒も
二人は近くのショッピングセンターでも、一般の人々にカモノハシを見せていたと警察は報告している。
また「カモノハシを野生から持ち出すことは違法であるだけでなく、オスのカモノハシは後ろ脚のケヅメに毒があり、人と動物どちらにとっても危険です」と声明を出した。
クイーンズランド州の環境局は「生息地の外に長く留まるほど病気や死のリスクが高まる」として、ただちに動物病院に行くよう男女に要請したという。
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■高額な罰金を課されるかも…
警察は「カモノハシはカブルチャー川に放されたと説明された」と述べている。しかし実際にその姿は確認できておらず、場所も特定できていないという。
二人は野生から動物を連れ出すなどした飼育罪で逮捕され、男は最大で43万豪ドル(約3,800万円)の罰金を課される可能性があるそうだ。
警察は「幸運にも野生のカモノハシに出会えたら、距離を保って、決してなでたり捕まえたりしないでください」と呼びかけている。
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■野生動物はそっとしておこう
カモノハシは世界で2種類しかいない単孔類(卵を生む哺乳類)であり、とらえどころがなく、愛くるしい見た目から人気の動物でもある。
この男女も偶然野生のカモノハシに出会えたことから、多くの人々に幸運のおすそ分けをしようとしたのかもしれないが、多くの人に迷惑をかける結果となってしまったようだ。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)