新日本BOSJが開幕 IWGPジュニア王者・高橋ヒロムは黒星発進も「スーパーポジティブなんで」
BEST OF THE SUPER Jr.30開幕戦は波乱の幕開け。初出場のマイク・ベイリーが高橋ヒロムに勝利を飾った。
新日本プロレスは、毎年恒例のジュニアヘビー級最強戦士決定戦『BEST OF THE SUPER Jr.30』(BOSJ)の開幕戦5.12東京・後楽園ホール大会を開催した。
■計20名が集結
節目の30回を迎える今大会ではA・B両ブロック10選手ずつ計20名のジュニア戦士が集結。今年はA・B両ブロックから2位までの選手が5.26東京・国立代々木競技場 第二体育館大会で行われる準決勝トーナメントに進出。
優勝決定戦は5.28東京・大田区総合体育館大会で準決勝を勝ち抜いた2選手が対戦する。
メインイベントではAブロック公式戦、IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムが『BOSJ』初出場のマイク・ベイリーと対戦。両者は2017年にイギリスで対戦しており、その時はヒロムが勝利を収めている。
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■ベイリーが勝利
ヒロムが持ってきた攻略本には、「久しぶり! 6年ぶりだね」と記されていた。『BOSJ』10連覇を掲げたヒロムに対して、ベイリーは得意としているテコンドー仕込みの多彩な蹴り技を軸に攻めていく。
ヒロムもトップロープ越えのサンセットフリップ・パワーボムをはじめ、立体的な技を繰り出すが、ベイリーは全てを受け止めると、キックの波状攻撃でヒロムの動きを止め、最後はアルティマウエポンでカウント3。ベイリーが大きな勝利をつかんだ。
バックステージでベイリーは、「(全て日本語で)よし行くぞ! えー、ありがとうございます! ヒロくんが、すごい強いね(笑)。メチャメチャいいプロレスラー。たぶん、世界の一番上手なジュニアヘビー級選手。でも、たぶん今僕が世界の一番上手なジュニアヘビー級選手じゃないかな? それについて考える時間が必要です。ハイ。大丈夫ですか? (フランス語で)メルシー・ボクー。メルシー(ありがとう)」と笑みを浮かべていた。
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■「スーパーポジティブなんで」
一方、敗れたヒロムは腰を押さえてバックステージに向かって歩きながら、「痛えぇ…やっちゃった、やっちゃった、やっちゃったぜ、オイ。チクショー、アァやっちゃった……。アァやっちまったよ。痛え、何だ、最後の何だよ。本当に痛え……。(TV カメラのほうを向いて)大丈夫です、大丈夫です。ヒロムはスーパーポジティブなんで。何がなんでも『SUPER Jr.』、獲ればいいんでしょう? アァやっちまった。初戦からミスったぜ、オイ。チクショー……」とベルトを持ちながら語っていた。
しかし腰を押さえており、かなりベイリーの技が効いたようだ。セミファイナルでは、同じく優勝候補のエル・デスペラードも敗れており、今年のBOSJは波乱の幕開けとなった。
◆新日本プロレス◆
『BEST OF THE SUPER Jr.30』
2023年5月12日/東京・後楽園ホール
観衆:1401人(札止め)
▼BEST OF THE SUPER Jr.30 Aブロック公式戦(30分1本勝負)
⚫︎高橋ヒロム【0点】(16分40秒 片エビ固め)【2点】マイク・ベイリー○
※アルティマウェポン
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■著者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)