異国で暮らす妻に会うため自転車で1日70キロ移動 貧乏美大生が実らせた純愛
インドとスウェーデンで離れて暮らす妻に会うため、自転車で1日70キロも移動し、インドからヨーロッパを横断。ある男性の純愛物語が今語られた。
インド人男性がスウェーデン人の妻に会うために、約4ヶ月をかけて自転車で旅し、真実の愛を掴んだ。現地メディア『NDTV』がそんな夫婦の物語を報道している。
■肖像画制作で出会ったふたり
1975年のデリーで、インド人アーティストのPK・マハナンディアさんとスウェーデン人女性のシャーロット・フォン・シェドビンさんは出会った。
シャーロットさんはマハナンディアさんに肖像画を描いてもらうため、わざわざスウェーデンからインドを訪問したのだ。
マハナンディアさんが肖像画を制作している間に、ふたりは恋に落ちた。 マハナンディアさんはシャーロットさんの美しさに、そしてシャーロットさんはマハナンディアさんの素朴さが気に入ったという。
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■貧乏学生をしながら文通
ふたりが出会った当時、マハナンディアさんはアーティストとして名を上げ始めたばかりで、デリーの芸術大学に通う貧しい美術学生だったが、シャーロットさんの帰国前にマハナンディアさんの両親の前で結婚の誓いを立てた。
一緒にスウェーデンに来ることを勧めたシャーロットさんに対し、マハナンディアさんは学業を終えてから彼女の故郷である織物の町ボラスへ行くと約束。シャーロットさんの帰国後は、手紙を通じて連絡を取り続けていたという。
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■妻の元へ自転車で出発
1年後、マハナンディアさんはシャーロットさんの元へ行くために航空券の購入を考えたが、十分なお金がなかった。そこで、全財産を投げうって自転車を購入したそうだ。
そこから4ヶ月をかけて、パキスタン、アフガニスタン、イラン、トルコを横断。 途中、自転車が何度も故障したり、何日も食事を摂らずに過ごしたこともあったが、マハナンディアさんの意志は固かった。
1977年1月22日に旅を始め、毎日約70キロを自転車で走行し、4ヶ月3週間後の5月28日にヨーロッパに到着。その後、列車でスウェーデンの都市ヨーテボリへ向かったという。
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■遠距離愛が実る
マハナンディアさんがスウェーデン到着すると、ふたりはすぐに正式に結婚し、夫婦は現在、2人の子供とともに同国で幸せに暮らしている。また、マハナンディアさんはアーティストとして活動を続けている。
マハナンディアさんは旅の途中、肖像画を描いて旅費を稼ぎ、地元の人々から食べ物や寝床を提供してもらった思い出について、BBCのインタビューで「芸術はいつも一緒だった」と語った。
また「私はヨーロッパの文化について全く無知で、すべてが初めてのことばかりだが、シャーロットは私をサポートしてくれた。彼女は特別な人だ」「私は1975年の時と同じように、今でも彼女に恋をしている」とも語った。
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(取材・文/Sirabee 編集部・NaganoYae)