ChatGPTによる「AI牧師」が現実の教会で説教 礼拝には数百人が参加
ChatGPTが生んだAIの牧師が、信仰心を説く時代が到来? ドイツの教会の実験的な試みに、参加者からは賛否の声があがった。
ドイツのバイエルンにある教会で、礼拝に集まった300人以上の人々に向かってAIチャットボット「ChatGPT」が説教を行い、注目を集めている。『Metro』『KTLA』などの海外メディアが報じた。
■アバターの姿を借りて…
9日、バイエルン州フェルトの町にある教会で、ほぼ完全にAIチャットボット「ChatGPT」によって作り出された実験的な礼拝が行われた。
祭壇の上に設置されたモニターにひげを生やした黒人男性のアバターが映し出され、合成音声の読み上げで、満員の信者たちに向かって主を賛美するよう求めたという。
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■ほぼ全てがAIによるもの
AIは「親愛なる友人の皆さん、ドイツのプロテスタント教会で、最初の人口知能として皆さんに説教できることを光栄に思います」と単調な声で信者に語った。
説教や祈り、音楽を含む40分間の礼拝は、ウィーン大学の神学者で哲学者のヨナス・シンマーラインさんがChatGPTを使用して作成したものだという。
「このサービスを思いついたのは私ですが、私は同行者にすぎません。なぜなら中身の98%はAIが作り上げたものだからです」とシンマーラインさんは話している。
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■注目を集めることに成功
AIによる礼拝は非常に大きな関心を集め、300人ほどでいっぱいになる教会の外には、人々が長い列を作るほどだったという。
この試み自体は物珍しいものであったが、AIに大きなミスもなく「かなり堅実な教会の礼拝が行われることになりました」とシンマーラインさんは語る。
実際に教会の信者たちは、AIが現在の課題に焦点を当て、イエス・キリストへの信頼を決して失わないことについて説教するのに、熱心に耳を傾けていたようだ。
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■内容には賛否も
ほとんど人間の介入しない「AI礼拝」に対して、実際に参加した人々の反応はさまざまだ。IT業界で働くシュミットさん(54)は、礼拝が始まった時は興奮していたが、次第に不快になっていったと述べ、AIには「心も魂もありませんでした」と語った。
一方で、ルーテル派のヤンソン牧師(31)は「実際にはもっとひどい状況を想像していましたが、この試みがうまく機能していたことに驚きました」と、AIに対して一定の理解を示した。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)