性同一性障害の職員の“女性トイレ使用制限” 最高裁判決に橋下徹氏が言及
性同一性障害の経産省職員が、女性用トイレの使用制限を違法として訴えていた裁判の最高裁判決をめぐり、橋下徹氏が法律の役割に言及した。
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が11日、公式ツイッターを更新。性同一性障害の経済産業省職員が、女性用トイレの利用を不当に制限されたとして国に処遇改善を求めた訴訟の上告審での、最高裁の判決について言及した。
■利用制限を認めない判決
健康上の理由から性別適合手術は受けられず戸籍上は男性のままで、女性として生きる50代の経産省職員は、化粧や服装、更衣室の利用は認められたものの、女性用トイレは2階以上離れたフロアのものを利用するよう制限されたとして、制限の撤廃を求めて人事院に救済を求めた。
人事院は経産省の対応に問題はないと判定したが、1審の東京地裁判決では人事院の判定は違法と認めて原告勝訴とした。しかし、2審の東京高裁判決は経産省の制限を合理的として人事院の判定を適法と判断。原告側の敗訴とした。
最高裁判所第3小法廷(今崎幸彦裁判長)は11日、経産省の利用制限を認めない判決を言い渡した。
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■「リスクが」「当然」さまざまな声
この判決は大きな反響を呼び、ツイッターでは「女子トイレ」「性同一性障害の原告逆転勝訴」「多目的トイレ」「最高裁判決」などの関連ワードがトレンド入り。
ユーザーからは、「自称女性でも女性用トイレいけちゃうってこと?」「女児が女性用トイレに入った後に自称女性の成人男性が入る事件が発生したらどうする」「娘達が入ったトイレに外見男性の男が入っていっても咎めることにリスクが出てくるということだよね? 咎めた人物の心が万が一女性だったら訴えられる可能性あるし」と困惑の声が。
その一方で、「俺は女、を正当化する裁判ではありません」「この事例は“性同一性障害と診断され女性として生活するトランスジェンダー女性(元男性)”ってのが前提にあった上での個別の状況と照らし合わせた結果」「普段から女性として生活していて、周囲からも女性として認知されている人間が普通に女性用トイレ使うのに何ら問題はないのだからこの判決は当然」と冷静に指摘する意見もみられた。
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■「国会議員の怠慢」
橋下氏は、最高裁の判決に触れて「このような判決に一定の指針を与えるのが法律なんだよ。それを先日の議員立法のLGBT法案は世論を気にしてしょうもない法律となった。国会議員の怠慢」とつづった。
この投稿に、フォロワーからは「トイレがよいなら風呂もよいのではと考える者がいてもおかしくないと思いますね」「同性婚とかは大賛成やけど、トイレと風呂は今まで通りじゃないときついな…」「性自認が性別を決める一番重要なことだとLGBT理解増進法で決めたのだから、行政府や司法府が無理解なことは言えなくなった。こんな判決がこれからたくさん出るよ」といったコメントが寄せられている。
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(文/Sirabee 編集部・しばたけろこ)