熱中症なりやすい年齢、男女で「驚きの違い」があった 大塚製薬の分析に思わず納得…
じつは性別ごとに「熱中症になりやすい年代」が異なると判明。その詳細について調査すると…。
街中を走る救急車を、例年より多く目撃する昨今。改めて「熱中症の恐ろしさを感じた」という人も、少なくないだろう。
今回は決して少なくない人が誤解している、「性別」と「年齢」の観点から見た熱中症について探っていきたい。
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■性別・年齢で熱中症リスクは変わる?
全国の10〜60代の男女1,000名を対象として「性別」、そして「年齢」によって「熱中症のリスクが異なると思うか」というアンケート調査を実施したところ、大きな差が見られた。
まず性別に関しては「熱中症のリスクに違いがあると思う」と回答したのは、全体の51.8%。対して、年齢に関する設問では93.3%もの人が「リスクに違いがあると思う」と回答していたのだ。
個人的には、若年層や中年層と比較すると、乳幼児・高齢層の方が熱中症にかかるリスクが高いように思われる。しかし「性別」はこうしたリスクに、何らかの影響を及ぼさないのだろうか…?
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■男女の「熱中症ピークの違い」に驚き
「大塚製薬株式会社」公式サイト内には、こちらの疑問に対する答えが記されている。
同ページには「熱中症には誰もが注意する必要がありますが、その中でも特に熱中症を起こしやすい年代があります。男性では0~4歳、15~19歳、55~59歳、80歳前後に、女性では0~4歳、80~84歳に熱中症発症のピークがあります」と、衝撃の事実が確認できたのだ。
男女共に「乳幼児・高齢層は熱中症を起こしやすい」という点が共通しているものの、男性は15歳から19歳にかけて、そして55歳から59歳にかけてと、女性よりも「ピーク」となる年代が2つも多いではないか。
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■「男女でリスク異なる理由」に思わず納得
また、今回のアンケート調査結果を性年代別に見ると、「年齢による熱中症リスクの違い」に関する意識の違いは、男女であまり見られなかった。
一方で「性別に関する熱中症リスクの違い」に関しては、男性の方が「リスクに違いがある」と感じている割合が大きい。
こうした傾向について、大塚製薬は「性差が熱中症に影響する要因(活動要因や生理的要因)が分からないため『性別と熱中症リスクには関係性がない』と思われている可能性もあると思います」「また男性の方が『関係がある』と考える人が多いのは、スポーツ活動および労働に従事する人数が男性に多いからかもしれません」と分析している。
部活動で強度の高い運動をするほか、野球やサッカーなど屋外のスポーツプレイヤーに男性が多い点も、男女で熱中症のリスクが変わってくる要因だろうか。
「性別」と比べて「年齢」のリスクに敏感な人が多い背景について、大塚製薬からは「高齢者の熱中症の問題がクローズアップされていることが要因である気がします」とのコメントが。
実際、「熱中症で救急搬送される人の50%は65歳以上の高齢者」「熱中症死亡総数の80.9%は65歳以上の高齢者」といったデータもあるようで、こうした情報を得やすい環境にあったり、健康意識が高い人にとっては「常識」の範疇なのかもしれない。
高齢者は若年層に比べてのどの乾きを感じにくく、汗の量にたいする水分補給量も少ないため、こまめな水分補給を意識する事が重要。また汗の量が同じ場合、高齢者のほうが汗からの「塩分損失」が多いため、塩分を含む飲料を飲むことも大切である(塩分摂取の制限がある場合は、医師とも要相談)。
もちろんその他の年代、特に男性は「若いから大丈夫」などといった根拠のない自信を持たず、熱中症対策を見直してみよう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)