JRPGへの愛情と理解がすごすぎる! スーファミ世代を直撃する令和の美麗ドットRPG『Sea of Stars』プレイレビュー
『クロノトリガー』光田康典氏も曲で参加。『Sea of Stars』はJRPG愛が突き抜けたレトロなのに全く新しいRPG?
■現代のテンポに慣れてしまうと…
筆者はかなり高評価を付けたが、あえて本作の悪い点を述べるとしたら、繰り返し遊ぶことによる戦闘のテンポがやや悪く感じられるところだろうか。
ジャストブロックなどのギミックアクションは最初は楽しく上達を感じられるが、一部のモンスターのスキルモーションが長く、開幕からスキルを連打されると「ブロックしなくていいからスキップさせて」という気持ちになる。
それに加えてレベルアップのペースまでもが往年のRPGを参考にしたのか、滅多にレベルアップ画面を拝むことが出来ない。サクサクレベルが上げられる現代のRPGに慣れるとやや苦痛である。
これも、前述のお助けアイテムを使えばある程度は緩和される可能性はあるが、装備の更新もなかなか来ないため成長を実感しにくいシステムであることは覚悟しておいたほうがいいだろう。
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■RPGの新たなマイルストーンに
総評として、『Sea of Stars』は人によって好みが分かれる要素はあるものの、作品への愛情と労力を惜しげもなく盛り込んだ、過去と現代をつなぐ架け橋のような作品だ。
近年の海外でのJRPG再評価の動きに合わせて、ジャンルに新たな息吹を吹き込んでいる。ある人にはとても懐かしく、初めてこのジャンルをプレイする人にはとても新鮮で、お手本のような作品になるだろう。
また、既にお伝えしたように様々なプラットフォームからリリースされているので、往年のゲームような「ハードウェア戦争」を生み出さないところも嬉しいポイントだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・びやじま)