ジャニーズ”性加害問題”でメディアの責任は? 6割以上が「極めて罪が重い」
国連人権理事会の専門家も指摘した、ジャニーズ性加害問題におけるメディアの責任。世間はどのように見ているのだろうか。
8月4日、国連人権理事会の専門家は、記者会見の際、ジャニー喜多川氏の性加害問題について、「日本のメディア企業は数十年にわたり、このもみ消しに加担したと伝えられている」とメディアの責任について厳しく断罪した。
今月7日に行われたジャニーズ事務所による謝罪会見の際も、SNSでは著名人を含めたユーザーから、「メディアも同罪」などとの声が飛び交っている。
■国の加害認定も報じられず
今回、一連の問題に光が当たるきっかけとなったのは、英国・BBCの特集番組だったが、1999年には『週刊文春』が14週にわたってジャニー氏の性加害問題を特集。
この連載をめぐる裁判は2004年に最高裁で判決が確定し、国は性加害を事実認定している。この際、一部の新聞がベタ記事で報じるのみで、現在のような徹底究明が行われなかったことが、その後も被害を拡大することにつながった可能性は高い。
こうしたメディアの責任について、社会はどのように見ているのだろうか。
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■9割が「罪重い」
Sirabee編集部が、9月8〜11日にかけて、全国10〜60代男女1,000名を対象に「ジャニー氏の性加害問題を黙殺したメディアの責任」について調査したところ、64.6%が「極めて罪が重い」と回答。
「やや罪が重い」が24.1%で、合計すると約9割がメディアの罪が相当に重いと判断していることがわかった。
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■中高年ほど厳しい視線
メディアの責任を強く感じている人は世代を問わないが、若干の温度差も見られる。10〜20代では「やや罪が重い」が38.1%と全世代で最も多い。「極めて罪が重い」という回答は世代が上がるほど増加し、60代では75.4%に及んだ。
ジャニーズタレントやそのコンテンツが身近な若い世代は、東山紀之新社長が「鬼畜の所業」と断罪したこの性加害事案をあまり重大に受け止めていない人も少なくないのかもしれない。
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(文/Sirabee編集部)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)