ベイスターズを愛し愛された男・藤田一也 引退セレモニーの胴上げは23回
横浜DeNAベイスターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスで19年間活躍した藤田一也選手の引退セレモニーが行われ、スタンドからはファンの感謝の絶叫も。
27日、横浜スタジアムで開催された横浜DeNAベイスターズ対東京ヤクルトスワローズの試合後、今シーズン限りでユニフォームを脱ぐ藤田一也内野手の引退セレモニーが行われた。
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■19年の現役生活
2004年のドラフト4巡目で、近畿大学から横浜ベイスターズ(当時)に入団した藤田。シュアな打撃と二塁・三塁・遊撃と内野ならどこでも守れる高い守備力で、41歳まで、19年間にわたって現役を続けた。
2012年のシーズン中に東北楽天ゴールデンイーグルスにトレードされ、2013年、14年、16年と3回のゴールデングラブ賞を獲得するなど活躍。
21年に戦力外通告を受けたが、22年シーズンから10年ぶりに古巣復帰を果たしている。軽快なプレーからつけられた愛称は「ハマの牛若丸」だ。
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■試合はヤクルトに大敗
10対3とヤクルトに大きくリードされたDeNAは、9回表1死から藤田を遊撃の守備に投入。オスナの左翼への犠飛の中継に入っただけで守備機会はなかったが、スタンドからは大きな歓声が上がった。
1死1塁に山本祐大を置いて打席に入った藤田は、右翼に大きな飛球を打ち上げ、この日の打席を終えた。試合は11対3でDeNAが敗れた。
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■宮﨑、嶋コーチらが花束
試合後に行われた引退セレモニーでは、大粒の涙を頬に輝かせながらファンや関係者への感謝の手紙を読み上げた藤田。
DeNAの後輩・宮崎敏郎内野手、楽天時代の同僚・嶋基宏ヤクルトコーチ、横浜入団同期の石川雄洋氏らが花束を贈った。
さらに、花束を持ってきた2人のお子さんを抱きしめるシーンも。その後、子供たちを連れて外野を一周し、スタンドのファンに感謝を表した。
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■胴上げは23回
チームメイトと集合写真を撮ったあとは、もう一度外野に戻り、全員で藤田を胴上げ。
1回、2回、3回…と何回続くのか、現役生活19年にかけて「19回か…」などと取材陣やファンが見守る中、背番号「23」にかけて23回宙を舞った藤田。
「ベイスターズ愛」にあふれ、ファンとチームメイトに愛された男が、花道を飾った。
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■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(取材・文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)