『小啄木鳥』をなんと読む? その大きさはスズメくらいの小さな“啄木鳥”とは
木を突くことで木の分解作用を加速し、バイオマスの循環を助けているとも言われている。
読めるようで読めない難読漢字。見たことある漢字だけれど余計な一文字が付いている。小さい「啄木鳥」を正しく読めた人は意外と少なかった…。
■「小啄木鳥」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「小啄木鳥」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で23.1%の人が「こげら」、76.9%の人が「きつつき」と読むと回した。
「こげら」と読む人は男性が23.5%で女性が22.8%。「きつつき」と読む人は、男性が76.5%、女性は77.2%という結果に。
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■正しくは「こげら」
「小啄木鳥」の正しい読み方は、「こげら」。キツツキ目キツツキ科に分類される鳥類の1種で、全長は13cm~15cmと、日本に生息するキツツキの中では最も小さいと言われており、だいたいスズメと同じくらいの大きさだという。
本来は林に生息する鳥だが、近年では市街地に近い街路樹や人家の庭木、公園の樹木などでもよく見られるようになった。
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■「きつつき」の漢字は「啄木鳥」
一方の「きつつき」は、漢字で「啄木鳥」と書く。その名は、木をつついて穴を開け、中にいる昆虫を食べることから、「木突き」に由来する。また、古くは「てらつつき」と呼ばれ、室町時代からは「けらつつき」とも呼ばれるようになったとも言われている。
「啄木鳥」という漢字には、「木を啄ばむ(ついばむ)鳥」という意味がある。コゲラはキツツキの中でも小さい種であるため、「小さいキツツキ=小啄木鳥」という表記になったと考えられている。
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■木の分解作用を加速させている?
両者とも主に木の幹に潜む昆虫などを捕食しているが、じつは雑食で、木の実を食べることもあるという。木の表面を突き、音の変化で虫が開けた空洞を探し当てているとも言われており、長い舌を穴に差し入れて捕食している。
キツツキは木を突いて傷つけているが、多くの場合、その対象は虫食いにより弱った木や枯れ木であるため、害獣認定はされていない。むしろ、木の分解作用を加速し、バイオマスの循環を助けているとも言われている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)