エレベーター内の鏡、2割超が用途を勘違いしていた 「身だしなみチェック」は誤りで…
エレベーター後方に設置された大きな鏡。車いすユーザーのための設備だが、2割以上の人が「身だしなみチェックのため」と誤解していることが判明した。
我々の日常生活において、なくてはならない存在のひとつと言えるエレベーター。しかし、あまりに身近な存在ゆえに「じつはエレベーターのことをよく知らない」という人は決して少なくないだろう。
来たる11月10日の「エレベーターの日」に備え、今回は2割以上の人が勘違いしていた「エレベーターの設備」について紹介したい。
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■エレベーターの鏡、何のためにある?
先日、Sirabee編集部が全国の10~60代の男女975名 を対象に実施したアンケート調査によると、エレベーター後方にある鏡を「身だしなみチェックのためにある」と考えている人は、全体の20.6%と判明。
性年代別の回答結果を見ると、若い世代ほど「身だしなみチェックのためにある」と考えている割合が大きく、女性より男性にその傾向が見られることが明らかになった。
そこでエレベーターやエスカレーター、動く歩道の専業メーカー「フジテック株式会社」に、こちらの鏡の詳細を尋ねてみると…。
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■この鏡、超重要な仕事をしていた
エレベーター後方部の鏡について、フジテック担当者からは「車いす利用者の方が降りる際のバックミラーとしての役割があります。また両方のドアが開くエレベーターに関しては、ドア上部に鏡がついていることもございます」「これらの鏡があることで、降りる際に他の利用者の方やエレベーターのドアにぶつからないよう、活用頂いています。そのため車いすの方が利用される場合には、鏡の前に立たれないようご配慮頂けると幸いです」との回答が得られた。
鏡の他に、ドアの幅に合わせて「床の色」を変えることで走行位置の目印としているエレベーターもあるそうだ。なお、エレベーター内の鏡については、もうひとつ興味深い調査結果が…。
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■男女でまさかの逆転
もう片方の設問は「エレベーター後方の鏡で身だしなみチェックをした経験」について尋ねたもの。
こちらの結果を見ると、全体の74.3%が「経験あり」と回答したことが判明している。注目したいのが性年代別の回答で、身だしなみチェックを行なった経験があるのは、男性より女性の方が多いのだ。
「鏡は身だしなみチェックのためにある」と考えている割合は男性の方が多いが、「実際に身だしなみチェックをした経験」は女性の方が多い…というワケである。
エレベーターを利用する際は「人との待ち合わせ」や「業務上の打ち合わせ」に向かうケースも少なくなく、そうした際はつい鏡を見て、身だしなみを整えたくなるもの。しかし、本来の用途・目的としては「身だしなみチェックのため」に設置されたものでないことを、改めて肝に銘じておきたい。
フジテック担当者も、今回の調査結果を見て「車いすの方が利用される場合には、鏡の前に立たれないようご配慮頂けると幸いです。本来の用途について知って頂く機会を増やしていければと思います」と、コメントを発していた。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ 取材協力/フジテック)
対象:全国10代~60代男女975名 (有効回答数)