普及が進む「AED」 万が一の際に自信をもって使える割合を調べたら…
公共の場所に設置されることが増えたAED。でも自信をもって使える人は意外と…。
近年、病院など専門機関だけでなく、空港やホテル、企業のオフィスなど多くの場所に設置されて目にすることが増えているAED(自動体外式除細動器)。
心停止した際に起こる心室細動を機械が自動的に検知し、電気ショックによる除細動を行う機械だ。
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■2004年から民間人も使用可に
日本でAEDが注目され、普及が進んだ大きな要因のひとつは、2002年、高円宮憲仁親王が心室細動によって急逝したこと。
それまでAEDは医師しか使用することができなかったが、まず救急救命士が、次いで2004年には民間人も使用できるようになり、多くの場所に置かれるようになった。
普及から20年近くが経過し、救急救命のイベントなどで実演されることもあるが、いざ自分が使うとなると命がかかったことだけに不安を覚える人もいるかもしれない。世間の実態は、どうなっているのだろうか。
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■自信ある人は3割
Sirabee編集部が、全国10〜60代男女1,000名を対象に「AED使用への自信」について調査したところ、「使用経験も自信もある」と答えた人は3.2%。「訓練済みである程度は自信がある」という答えが、19.8%だった。
「未経験だがおそらく可能」という人が11.0%存在するが、それでも使えそうな人は3割強。最も多かった答えは「全く自信がない」で36.0%にのぼった。
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■女性はとくに不安か
AEDに限らず、機械への慣れには男女差があると言われることがあるが、今回の調査でもやや違いが見られた。「自信あり」「ある程度は自信あり」「おそらく使える」と答えた人はいずれも男性が女性を上回った。
使用経験があって自信がある人・使ったことはないがおそらく可能と答えた人はとくに差が開いている。使用する際に胸をはだける必要があるAEDの場合、異性に使用することを躊躇する人もいるかもしれない。
男女ともに訓練の機会を設け、慌てずに使える人が増えることが、社会全体を守ることにつながるだろう。
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■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)