【DeNA】ドラフト2位・松本凌人が連続快投 ベイスターズ伝統の“中継ぎサイドスロー”の譜系を継ぐ者としての期待
15日のファイターズ戦で実戦デビューした松本凌人。武器の一つである希少な変則サイドスローは、歴代サイドスロー中継ぎの譜系を継ぐ者としての期待が高い。
ベイスターズのドラフト2位ルーキー・松本凌人がアピールを続けている。春季キャンプからA班に抜擢され順調に調整を続けると、15日のファイターズ戦で1回無失点の実戦デビュー。21日のカープ戦では回跨ぎも経験し、2回をパーフェクトとこの上ない結果を残した。
■実戦で結果を残すルーキー
松本の武器の一つは変則サイドスローという希少性。これはベイスターズのブルペンを支え続けた歴代サイドスロー中継ぎの譜系を継ぐ者としての期待もある。
2006年の「クアトロK」には木塚敦志現スカウトと加藤武治氏が名を連ね、ともに熱いピッチングスタイルで心許なかった先発陣をサポート。とくに木塚氏は自らの怪我の経験を活かし、長年コーチとして選手に寄り添った指導は評価が高い。
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■暗黒期を支えた加賀、歴史を肌で知る三上
2009年には加賀繁現アナリストがドラフト2位で入団。当初は先発ながら“ムエンゴ”が代名詞となるほど援護に恵まれない状況となっていたが、中継ぎに転向するとスワローズのバレンティンをキリキリ舞いさせるなど、暗黒期を支え続けた。
2013年には三上朋也(現オイシックス新潟アルビレックス)がJX−ENEOSから入団。ルーキーイヤーから抑えを任されるなど結果を残し続け、ブルペン一筋でチームに貢献。最下位から抜け出せないDeNA黎明期から、徐々に勝てるチームへ変貌と遂げる歴史を肌で知る男として貴重な存在だった。
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■歴史に名を残す存在に
移籍組では2016年に藤岡好明(現くふうハヤテベンチャーズ静岡)が入団した。常勝球団・ホークスで揉まれた経験を活かし、若いピッチャー陣に“刺さる”アドバイスを送り続けるなど、選手間から絶大な信頼を得た好漢。2019年には主にモップアッパーながら32試合登板で防御率1.86の成績を残し、貴重な戦力としても活躍した。
サイドから投げ込む150超えのストレート軸にした強気なピッチングがウリながら、昨年のドラ1・松尾汐恩は「おもしろい人ですよ」と気さくな性格と証言。マグロの試食の際は、報道陣に対し醤油を注いで回るなど細やかな気づかいも出来るナイスガイは、先輩たちのような歴史に名を残す存在となってくれそうな雰囲気が漂っている。
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■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
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(取材・文・写真/Sirabee 編集部・萩原孝弘)