【オリ熱イズム2024】前年首位打者・頓宮裕真が大不振からヒーローに返り咲き 「1打席が勝負と思って打席に」

開幕以降スタメンから外れた試合も多く、不振続きだったオリックス・バファローズの頓宮裕真。しかし13・14日の北海道日本ハムファイターズ戦から、力を発揮している。

2024/04/15 12:45


頓宮裕真

昨年のパ・リーグ首位打者、オリックス・バファローズの頓宮裕真が開幕から打撃に苦しんでいる。スタメンから外れた試合も多く、12日にはファームの中日ドラゴンズ戦(杉本商事バファローズスタジアム舞洲)にスタメンで出場するも、4打数無安打に終わった。またナイターで行われた北海道日本ハムファイターズ戦(京セラドーム大阪)では、ベンチ外となった。


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■巻き返しに期待かかる

頓宮裕真

しかし中嶋聡監督は、13日の日本ハム戦で8番一塁手として頓宮をスタメン起用。第1打席でライト前に先制タイムリーとなる今シーズン2本目のヒットを放つと、第3打席ではライトのレストランテラスに入る1号2ランを放ち、一夜にしてヒーローに返り咲いた。14日の日本ハム戦でも2安打を放ち、復調の兆しを見せている。

頓宮は、昨年も順調なスタートを切ったわけではなかった。昨年の月別打率は、3・4月が15試合.269(52-14)、5月が24試合.369(84-31)、6月が22試合.372(78-29)、7月が18試合.188(64-12)、8月が25試合.322(90-29)、9月が9試合.242(33-8)という結果。体調不良と怪我で離脱した9月を除くと、3・4月と7月が極端に苦しんだというデータがある。

それでも昨年は交流戦から打ちまくり、6月は初の月間MVPを獲得している頓宮。それだけに、今年も13・14日の日本ハム戦2試合で何かを掴んだとするならば、今月後半で巻き返すことはあり得るだろう。


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■悔しさをバネに

13日の試合後、今シーズン初のヒーローインタビューに立った頓宮は「めちゃくちゃ嬉しいです! 不甲斐ない成績にも関わらずスタメンで出していただいたので、1打席が勝負だと思って打席に立ちました」と先制のチャンスで巡って来た第1打席を振り返る。

第3打席の1号2ランについては「いろんな人が声を掛けてくれましたし、練習も裏方の皆さんがずっと手伝ってくださったので、その方々に感謝の気持ちでいっぱいです」と、込み上げるものがあったのか時おり声を詰まらせながら、サポートしてくれた人たちへ感謝の気持ちを口にした。

最後は今年初の「ほいさー」で満員御礼のスタンドを一つにした頓宮だが、昨年の首位打者とあってファンの期待も大きいだけに、開幕からの大不振は本人がいちばんつらかったはずだ。スタメンから外れた時でもベンチから大きな声を出して、自分にできることを続けて来た結果、まだ15試合目ながら長く感じたトンネルに明るい光が見えて来たのは、頓宮にとってもチームにとっても大きい。

週末には首位を走る福岡ソフトバンクホークスとの3連戦(福岡PayPayドーム)もあるだけに、ここまでの悔しさをバットに乗せてもらいたい。


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■執筆者プロフィール

どら増田

どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。

音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。

横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。

2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。

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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田

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