東京ヤクルトスワローズ低迷の要因をOBの八重樫幸雄氏が分析 「怒る人がいない」
2021年~22年にセントラル・リーグを連覇したものの、昨年は下位に低迷した東京ヤクルトスワローズ。OBの八重樫幸雄氏が語る要因とは。
元東京ヤクルトスワローズの八重樫幸雄氏が、野球解説者・江本孟紀氏のYouTube「エモやんの、人生ふらーりツマミグイ」に出演。古巣ヤクルトが低迷している理由を語った。
■ヤクルトの現状に八重樫氏が…
ヤクルトに選手やコーチ・スカウトとして47年間在籍した八重樫氏を迎え、スワローズの現状についてトークをした今回の動画。
江本氏から「最近のヤクルトはどう? 先発は全然投げないしさ」と質問された八重樫氏は「巨人みたいになっている気がするんですよね。自分のところじゃなく、よそから採ってきて。それで中継ぎを作ったり、先発を作ったり」と持論を展開する。
さらに「その選手が歳を取ってダメになると、チームもダメになる。最初から入れて、育てていくというのが弱いんじゃないかな」と選手育成力の低下を原因に挙げた。
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■首脳陣が選手に優しすぎる?
江本氏は「(首脳陣が)選手に優しすぎて、なんか言いなりみたいな。 方針がない。キャンプに行ったって、先発ピッチャーが何十球しか投げないとかさ。あれはどうよ?」と質問する。
これに八重樫氏は「僕がスカウトになって、採ったやつを見に行くじゃないですか。先発ピッチャーがキャンプのなかばで5、60球ぐらいで終わってるんですよ。投げているのが石川(雅規)とか、館山(昌平)なんですよ」とコメントした。
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■注意する人がいない?
さらに八重樫氏は「あいつらは2人で共通して、それこそ昔の松岡弘さんみたいに300から400球を投げるんですよ。それだから怪我をしないでやっているのに、ちょこちょこっと30球で終わるやつがいる」と指摘。
江本氏が「なんかやっぱり言いづらいのか、やりにくいのかね」とコメント。また、自身が解説時に併殺打を打った選手に苦言を指定したところ、ファンから批判を受けたことを明かし、「温かくするところと、厳しくするところがヤクルトはズレていないか?」と疑問視する。
これに八重樫氏は「ピッチングコーチが言わないんですよ」「怒ったり注意する人がいないんです。コーチもいないから。注意する人が」と八重樫氏は苦言を呈していた。
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■ヤクルトで多くの名選手を指導
八重樫氏はヤクルト初優勝のメンバー。身体を大きく開いた独特の打法が有名で、1992~93年の連覇にも貢献した。
コーチになると、稲葉篤紀現日本ハム2軍監督、青木宣親選手、岩村明憲氏ら多くの名選手を指導している。
ヤクルト一筋47年の八重樫氏。チーム愛あふれる同氏だが、今季も下位に低迷する状況に歯がゆい思いを感じているようだ。