都心街路樹に“前代未聞”の不気味キクラゲ 「とって食べる」ワイルド行為は大丈夫なのか?
銀座や皇居にほど近い東京・有楽町で話題を呼んでいる「キクラゲ大量発生」。その後を追いました。
■「過去、聞いたことがない」
街路樹を管轄している千代田区道路交通課に状況を聞いた。
「26日に区HPとお電話で合計2件のお問い合わせがあり、いずれも『木にキクラゲが生えており、樹木の枯死が心配。伐採対応できるか』という内容でした。確かにキノコ類が生える樹木は弱っている可能性がある。即日現場を確認した上で、その日中に合計3本の木からキクラゲを除去。枯れが見られる別の一本の幹も伐採しました」(千代田区)。
過去、同様事例はあったか尋ねると「他のキノコが生えているという事象は聞いたことがありますが、キクラゲが…というのは過去、聞いたことがなく、少なくとも私が担当してからは一度もありませんでした」と担当者も想定外のケースだったという。
「区では東京都のマニュアルに則り、定期的に街路樹の診断を行っています。樹木が良い状況だと『10年おき』、やや問題点があると『5年おき』などに状況をチェックする体制なのです。今回の事例は、その診断の合間に起きた状況で、直近の調査データでは問題なしと判断されていた木でした」(千代田区)。
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■食べては…だめそうでした
ちなみに採取して食べて良いものなのか。それを尋ねると「街路樹は千代田区で管理している樹木ですので、その点についてはお辞めていただけますと…。」と担当者は記者に忠告する。
念の為、農林水産省にも問い合わせたが、林野庁特用林産対策室の担当者も同様に「樹木には国や自治体など所有・管理する者がおり、また一般論として、そもそもよくわからないものを食べるのは危険。特にキノコ類は色々な種類があり、見た目だけでは本当にキクラゲかどうかの判断がつかないケースもある」と警鐘を鳴らした。
大都心に突然発生したキクラゲ騒動。見つけたらその場所の自治体に報告するのがよさそうだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)