電卓のHMSキー機能、5割弱が「存在すら知らなかった」 身近な難問が2秒で解けるのに…
「HMS」(時間・分・秒)と「YMD」(年・月・日)のどちらが片方が、実際の電卓に備わったキー。なんと5割弱が、存在しないキーを「実在する」と回答した。
■正解のキー、やはり超便利だった
結論から言うと、実在する電卓キーは「HMS」キーである。同キーの機能について、電卓検定協会の担当者は「HOUR/MINUTE/SECONDの省略で、時間計算をするキーです」と説明している。
めちゃくちゃ便利そうなことは伝わってくるが、イマイチ使い所がピンと来ない…と言う人もいることだろう。
そこで、同キーが活躍する具体的なシチュエーションについて尋ねたところ、担当者からは「430分は、何時間何分か」「10時間35分46秒と、9時間40分37秒の合計時間は」「時給1,500円で13時間20分働いた際の賃金は」という3つの例題が挙がった。
いずれも決して「難しい」問題ではないのだが、複数の単位が使用されているため、実際以上に難しく感じられる。特に、2番目の問題に苦手意識を覚えた人が多いのでは。
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■「YMD」機能も便利かもしれないが…
ところで、記者が5秒で考えた自信作「YMD」キーは、電卓のプロからはどのように映るのだろうか。
こちらの機能について、電卓検定協会の担当者は「やはり、HMSキーに近い感じになるとは思いますと推測する。実際に「日数」キーが搭載された機種は実在するそうで、こちらは金融計算(利息の計算等)をする際に便利だという。
担当者は「『YMD』キーがあれば『自分の誕生日から今日まで何日か』『イベントや記念日まであと何日か』といった計算ができるのではないでしょうか」ともコメントしていた。
これは今すぐにでも実用化できる…! と思っていたが、担当者からは「実用化するとしたら、うるう年関連がクリアになれば、さらに便利かもしれませんが…」と、非常に言いづらそうなコメントも飛び出したのだ。
さらにダメ押しで「既にそのようなサイトがあり、簡単に調べられると思います」との意見も得られ、「YMDキー」は架空の存在に留めておくのが良さそうだ。
さて今回の調査では半数近くが、実在しそうな「それっぽい存在」を選択してしまったワケだが…。くれぐれもそうした手口に騙されないよう、気をつけてほしい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee編集部・秋山 はじめ 取材協力/日本電卓技能検定協会)
調査対象:全国10代~60代男女654名 (有効回答数)