元西武ライオンズ・伊東勤氏が明かす“歴代最高の投手” 「ほとんど本気で投げていなかった」
西武ライオンズで名投手たちの球を受けてきた伊東勤氏。「歴代ナンバーワン」は…。
元西武ライオンズの伊東勤氏が自身のYouTubeチャンネル『110チャンネル』で、現役時代に捕手として受けてきたなかで「歴代最高だと思った投手」を語った。
■歴代最高の投手は…
伊東氏は「受けてきたなかで最高の投手」について、台湾から西武に入団し活躍した郭泰源氏を挙げる。
郭氏の現役時代を振り返った同氏は「球種はまっすぐとストレート、スライダー・カーブ。シュート・シンカー。 フォークも投げてたんですけど、あまり得意じゃなかった。だいたいその4つ5つの球種を投げていた」とコメント。
続けて「ストレートは速さもあって浮いてくるような真っ直ぐだった。同じような軌道でクっと曲がって、芯を外すスライダー。今でいうカットボールを泰源は投げていた。右バッターのインコースに食い込むシュート、今のツーシーム。今、主流になっている球種をすでに操っていた」と語った。
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■ほとんど本気で投げていなかった
さらに伊東氏は「とにかくコントロールが良いですよ。高いところに来ないので。 だいたい構えたところにボールが来るし。彼が投げるゲームって本当に速かったですよ。2時間ちょっととかぐらいの感じで」と回想。
そして「意外と手抜きというか、打たせて取るくらいの感じで。ピンチになれば、ぐっと目がつり上がって投げるんですけど、ほとんど本気で投げるっていうのはなかったですね」と話した。
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■「最高のピッチャー」と断言
バッテリーを組んだ試合について伊東氏は「苦労することはなかったんで、 いつもはピッチャーを中心に考えていくんですけど、泰源が投げるときは、ある程度抑えてくれるから、いつもよりはバッティングに割合を置くことが多かった」と絶大な信頼を寄せていたことを明かす。
その後も郭氏の凄さを語った伊東氏は「当時の人たちは完投したい人が多かったじゃないですか。彼は『肘が重い』とか『違和感がある』とか変な日本語を覚えてましたね。意外と投げたがらないピッチャーでしたね」と笑う。
最後に「でも、僕が受けたなかでは最高のピッチャー」と能力を絶賛した。
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■通算117勝を挙げた郭氏
郭氏は1985年に西武に入団。13年間プレーし、117勝を挙げた。勝率が高く1988年13勝3敗1セーブ、1991年15勝6敗1セーブで最高勝率のタイトルを獲得した。
同氏の能力を高く評価する選手は多く、3冠王を3回獲得した落合博満氏もさまざまなメディアで「郭は打てないと思った」と発言している。
伊東氏は西武で22年間プレー。東尾修氏、工藤公康氏、現西武監督代行の渡辺久信氏、西口文也西武2軍監督、松坂大輔氏ら超一流の投手たちとバッテリーを組んだ。