千葉の公民館に出現、巨大ゼミのオブジェにギョッとするが… 設置エピソードに思わず感動

千葉県茂原市の公民館に巨大なセミのオブジェが。設置の経緯を取材したところ、何とも感動的なエピソードが明らかになった。

2024/07/19 05:30


 


 

■「実物の70倍ほどの大きさ」

茂原市教育委員会の担当者によれば、ヒメハルゼミのオブジェは1992年にNTT茂原支店(当時)が制作したものだという。

担当者は、「地元のヒメハルゼミを郷土の文化として周知することを目的に、茂原支店敷地内の電話ボックスに設置されました。その後、支店のビルが老朽化して取り壊されることになり、電話ボックスも撤去することが決まりました。2023年にNTTから茂原市へ寄贈されることになり、公民館に移動しました」と、説明する。

ヒメハルゼミ

Xでは、巨大なオブジェに衝撃を受ける人が多かったようだが、どれくらいの大きさなのだろうか。

こちらの質問に関して、担当者からは「2メートルの電話ボックスと同じくらいの大きさです。実際のヒメハルゼミは3~4センチと小さいので、実物の70倍ほどの大きさになります」という回答が得られた。


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■ヒメハルゼミ巡るエピソードが感動的だった

公民館へ寄贈される際には、除幕式も行われたという。地元の人から愛されていることが窺える。それもそのはず。ヒメハルゼミと茂原市は非常に関わりが深いのだ。

担当者は、「ヒメハルゼミは明治35年(1902年)頃、茂原市で初めて発見されたと言われています。鶴枝公民館の裏手は山になっていて、鶴枝八幡神社があります。神社の社叢は、昭和16年(1941年)にヒメハルゼミの発生地として、国の天然記念物に指定されました。ある種、ヒメハルゼミのお膝元ということもあり、鶴枝公民館に設置されることになりました」と、話す。

公民館の向かいにある小学校の校歌には、ヒメハルゼミが登場するという。地元で馴染みのあるヒメハルゼミが公民館に“帰ってきた”と言えよう。

設置から1年経つが、公民館のオブジェを見に来る人が多いようだ。担当者からは、「設置直後は、地元の子供たちが見に来ることもあったそうです。また、房総半島はバイクで来られる方が多いのですが、バイクやロードバイクに乗って写真を撮られたり、走行ルートに公民館が組み込まれることもあるようです」というコメントが得られた。

これからも、ヒメハルゼミのオブジェは茂原市の人々を優しく見守ってくれることだろう。


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■執筆者プロフィール

斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。

某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。

チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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