アクセスするほど劣化してくウェブサイト、一体なぜ… 制作者が明かす「開発秘話」に感動
アクセスするたび、劣化するウェブサイト。気になる仕組みを制作者に聞いた。
■制作者は「賞味期限の長いコンテンツに」
取材に応じてくれたのは、制作者でプランナーの佐藤ねじさん。サイトを立ち上げた経緯に関して、佐藤さんは「日頃、企業のブランドのPRをやっているのですが、時々バズるものがあります。ただ、話題になってもすぐ消費されていきます。そうした状況に虚しさを覚えました。ウェブは寿命が短くなりがちなので、賞味期限の長いコンテンツになればと思い作りました」と、説明する。
公開当初から、佐藤さんの予想を遥かに上回る反響があったようだ。
佐藤さんからは、「リリース直後に話題になり、出した翌日くらいにはかなりかすれていました。1~2年に1回、Xで定点観測のようにポストする方がいて、定期的に話題になります」というコメントが得られた。
関連記事:ワークマン、500円で買える“冷感Tシャツ”が最強 桁違いの涼しさに衝撃走る…
■気になる劣化する仕掛けは…
件のサイトには、時間が経つにつれてサイトが黄ばんでいくのと、アクセス数が増えるとかすれる2種類の仕掛けが施されているという。
佐藤さんは、「2017年に5年で黄ばみが完了するように設定し、アクセス数に応じてかすれる仕掛けを継続しました。もっとかすれるような設定にもできますが、一度設定したものを変えるのはずるいと思い、当時の仕組みを維持しています。ずっと劣化していくわけではありません」と、話す。
黄ばむ設定は22年で終了しているため、これ以上黄ばむことはないが、今後もアクセスする人がいる限りサイトのかすれ具合は増していくということだ。
ネット社会の昨今、我々は朝から晩まで多くの情報に触れる。たくさんのサイトを訪れるが、数カ月後、印象に残っているサイトはどれくらいあるだろうか。こうした時代だからこそ、数年経っても人々の興味をひく「劣化するサイト」は必要なのかもしれない。
関連記事:3日連続カレーで文句を言う子供に… 「母親が放った言葉」をマツコが称賛
■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京系)、『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』(同系)、『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)。
・合わせて読みたい→3日連続カレーで文句を言う子供に… 「母親が放った言葉」をマツコが称賛
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)