かまぼこを綺麗に外す裏ワザ、予想外すぎる方法に目を疑う… 5割超が「知らなかった」
お正月のおせちを彩るかまぼこ。板から外す際の便利なテクニックを、5割超の人が「知らなかった」と判明したのだ。
■包丁のプロ、分析があまりにガチすぎる
今回の取材を快諾してくれたのは、フライパンや鍋などのキッチン用品を取り扱う「和平フレイズ」。まずは早速、包丁の「峰(背)」が かまぼこを外しやすい理由について尋ねてみる。
すると、和平フレイズの担当者は「かまぼこに弾力があるためです」と、回答。続けて「包丁の背を使うと、入り始めは少々加減が要りますが、一旦入ると板からはぎ取っていく形となります。背を使う事で、刃を使ったときのように斜めに入っていくことは少なく、かまぼこの弾力がはぎ取るのを手助けしてくれます」と、その原理を説明してくれた。
この「弾力」の存在が、包丁の峰との相性の悪さに繋がっているのだという。
こちらに関し、和平フレイズの担当者は「かまぼこは非常に弾力があるため、切れ目を入れるとその弾力ゆえに元に戻ろうと頑張ります。そうなると、刃を前後に動かしたり、斜めにして切りやすいようにしてしまいます。すると、この時点で包丁の刃先の位置が都度変わり、切れ目がギザギサになってしまうのです」と、分析する。
また、包丁の「刃」を使用すると板部分まで削ってしまいそう…という心理が働き、力加減を調整してしまう傾向があるのも、要因に挙げられるという。
さらに、和平フレイズの担当者は「最も失敗に繋がりやすい要素が、刃の角度です。包丁は背から刃に向けて傾斜がついているため、どうしても刃を入れれば入れるほど傾斜がきつくなり、強い弾力のため板からどんどん離れていこうとします。そのため、板に残るかまぼこが多くなってしまうのです」と、説明してくれたのだ。
取材の打診をした際、「回答できる範囲であれば…」と謙遜していた会社とは思えないほど、ガチ感あふれる回答に、驚きを通り越して感動すら覚えてしまった。さすがはキッチン用品のプロである…。
ちなみに、和平フレイズは説明を交えつつ、1本の かまぼこを「峰」と「刃」の両部位を使用して外してみせたが、やはり明らかに「刃」で外した箇所は かまぼこがごっそりと板に残っていた。
並べてみると、一目瞭然である。
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■年代別の回答を見ると…
今回の調査では半数近くの人物が「峰(背)が便利」と回答していたが、和平フレイズが説明してくれたような「原理」を理解していた人は、ほとんどいないことだろう。
もう知ってると思うけど
蒲鉾は包丁の背を使うと
綺麗にはがせますよ。 pic.twitter.com/cLNWHMZWwv— 紀文【公式】🍢 🍥 (@kibun_kitchen) December 26, 2023
こちらのテクニックをXより定期的に啓蒙している紀文は、「半数近くの方が『峰(背)』と回答されていて、この方法がだいぶ広がり始めているのだと実感しました」と、笑顔を見せる。
また、回答結果を「年代別」で見た際の傾向にも注目しており、「60代女性の方の割合が一番大きいのが、流石だなと思います。私も母にこの方法について話したことがありますが、『知っているし、昔からその方法で板から外している』と言っていました」と、母親とのエピソードを語ってくれた。
練り物製品のメインユーザーは50~70代と言われているため、やはりこれらの世代にはよく知られたテクニックなのだろう。しかし10〜30代女性など、若年層の認知度も決して低くない。
こうした傾向を受け、紀文の担当者は「ひょっとすると、SNSなどで話題になったことで認知が広がったのかもしれないですね」とも分析していた。
これから おせち料理の準備をする人は、ぜひ包丁の峰部分を活用し、綺麗なかまぼこと共に新年を迎えてほしい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
じつは「かまぼこ」より「なると」の方が好み。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ 取材協力/紀文食品、和平フレイズ)
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年11月6日~2024年11月11日
対象:全国10代~60代男女684名 (有効回答数)
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