熊本県民はヒトデを食べる!?真相を探りに天草へ行った結果
海岸でよく干からびていたり、漁の邪魔にたびたびなることで知られる『ヒトデ』。
捨てるだけで何も利用方法が無いと思いきや…意外な情報が入ってきた。
なんと、熊本県の一部地域ではヒトデを『ヒトデ丼』などに調理して食べるらしい。
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■ヒトデを食べに熊本へ
ヒトデ食うなんてありえないでしょ(笑)と思いつつ、ヒトデを食べると噂の熊本県天草市に行ってみることにした。
熊本空港に降り車で数時間、ようやく天草市街へ到着。
ヒトデを提供するという天草の寿司店「秀寿し」へ到着!
店の前には確かに「ヒトデあります。」という看板が。今が旬らしい。
お店は町のお寿司屋さんといった感じ。非常に落ち着く店内だ。
大将に「ヒトデありますか?」と聞くと、大皿にのったヒトデをドドンと出してくれた!
ヒトデは茹でてあるので、剥いて食べるそうだ。
剥いてみるとツブツブとした中身が。蒸したウニのような見た目をしている。
全部出して食べてみると…! あっさりとしたウニとカニミソのブレンドみたいな味がする! コレはけっこうウマい。
このままでもウマいと思ったが、大将が出してくれた『ヒトデの佃煮』はさらに美味かった!
「まだ4月は身が若いから、佃煮にすると美味しい」とのこと。山椒の風味と甘辛さ、ヒトデのつぶつぶ感が楽しい。
ヒトデは軍艦巻きにしても美味しかった。しかも1貫100円という安さ! 身に旨味が詰まる5月からはさらに美味しくなるのだから楽しみだ。
最後に大将に「天草の人ってみんなヒトデ食うんですか?」話を聞いてみると
「ほとんど食べないですよ(笑)。ヒトデは一部の漁師が食べていたもので、料理の方法を知っている人も少なかったんです。
でも今はテレビ番組などでたくさん放送されたので、ヒトデを食べにくる人もいますね。
え、市場で売ってるかって? 売ってないですよ。全部私が引き潮のときに浜へ行ってとってきてます。」
なんといま食べたヒトデは、すべて大将が浜で取ってきたものという衝撃の事実を教えてくれた。
さらにヒトデを食べるのは熊本でも天草だけ、漁師に近い人しか知らない知る人ぞ知る珍味だったのだ。
とれる量も少ないし加工もされていないため、天草だけでしか食べられないヒトデ料理。海鮮好きな人はぜひ天草でヒトデを食べてみよう。
ちなみに天草はウニもメチャウマなので、ウニが大好きな人は、絶対行って損は無いぞ!
(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)