問題続出の「肉フェス」 問われる食品イベントの衛生管理

2016/05/12 05:30


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今年のゴールデンウィーク中にお台場・福岡・静岡の3都市で開催された『肉フェス』

だが現在、その肉フェスが問題だらけだったことが話題になっている。肉フェスの会場は入場無料で、複数のブースが立ち並ぶ構成になっていたが、それは決して「食べ放題」ということではない。

最低でも1枚700円の食券を購入しなければ、肉にはありつけないのだ。だが肉フェスの肉は「700円の価値もない!」という声が、日に日に大きくなっている。


■パンフレットとのギャップ

Twitterでも話題の同イベントだが、どちらかと言えばマイナス評価。一言で言えば、「パンフレットの写真と全然違う!」というのだ。

画像を見る限り、たしかにギャップが大きい。「どこの切れ端だ」と思ってしまうくらいのボロボロの肉が数枚あるだけ。「ステーキ」とはとても言えないようなものが並んでいる。

いずれも来場客の落胆が伝わるようなツイートである。


■慎重な衛生管理を

その上、お台場と福岡の会場では集団食中毒と思われる症状が発生していた。この2会場では、いずれも鶏肉を使った寿司を提供。それを食べた数人が下痢や発熱等の症状に見舞われたのだ。この鶏肉には火がほとんど通っていなかったという指摘もあり、運営側の衛生管理も疑われる。

そもそも、食中毒は飲食業者たるもの絶対に発生させてはならないものである。とくに我が国は食品の衛生管理には非常に厳しく、それを怠った業者に対しては法的措置の可能性もある。

こうした面から、今後食品イベントの在り方が議論されていくだろう。


■日本には四季がある

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肉フェスを運営するFoodNations実行委員会は、今月予定されていた福島へのツアーを中止すると明かした。夏の予定を見越した時期に食中毒を発生させてしまったことは、やはり大きなイメージダウンになっているようだ。

我が国日本には四季があり、飲食業者は季節ごとに異なった食品管理を実施しなくてはならない。肉フェスも、そうした義務を放棄することはできないのだ。

たとえば今月12日から15日までの東京は、いずれも最高気温が24~25度まで上がるという予報が出ている。当然、その後はさらに暑くなる。

そのような環境で「火の通っていない肉を出す」というのは、無責任と言わざるを得ない。そうしたことが起こらないよう、来場者も常に目を光らせておくべきではないか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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