枕営業で指名替えさせるキャバ嬢は何て言う?キャバクラで使われる隠語10選
男と女が仮想恋愛を楽しむ場所、それが魅惑の世界「キャバクラ」。キャバクラで働くきらびやかに彩られた「キャバ嬢」たちに魅了され、気づけばお財布がすっからかんになったなんていう人もいらっしゃるのではないでしょうか? 接客されているとこれ以上の天使なんていないと思えるほどの「キャバ嬢」達が、お客さんの見えない裏ではどんな会話をしているか、気になりますよね?
そこで今回は、キャバクラの黒服(男子従業員)として働いていた経験がある筆者だから知っている、「キャバ嬢や黒服達の会話の中で使われる業界用語」を厳選してご紹介いたします。
1:みてこ
まずは軽めなところから。「みてこ」とはキャバクラで働くことが出来ない18歳未満の女の子のこと。もし働かせていることがバレたら一発で営停(営業停止)になっちゃう危険な女の子なのですが、高校中退者の女の子などがこっそりと歳をごまかして働いているお店なんかも中にはあります。黒服同士の会話では面接に来た女の子を見て「あの子『みてこ』じゃない? 『年確(年齢確認できる身分証)』あるの?」なんて感じで使います。「みてこ」は「身分証が提出出来ない子」の略です。
2:黒文字
「黒文字」とは「爪楊枝」のことです。爪楊枝の中でも黒文字の木で作られた高級な楊枝のことを「黒文字」と言うのですが、キャバクラでは「爪楊枝=妻用事」と連想されるため、お客さんが帰ってしまうから使ってはいけないという水商売全般で古くから使われる専門用語です。言霊精神を大事にする日本独特の世界観はキャバクラでも根付いております。
3:太客・細客
キャバ嬢にとってはお客さんがどれだけ自分にお金を使ってくれるかは自分の給料に直結する死活問題。当然お客さんのお金持ち具合によって営業スタイルを変えたりするのですが、中でもお金をいっぱい持っているorいっぱい使ってくれるお客さんを「太客」、月に1回しか来なかったり、来ても1時間で何にもオーダーを頼まずに帰っちゃうようなお客さんを「細客」といいます。「お金使う人=太い」なので、身体的に太っている人のことは「マルメン」なんて言って混同しないようにもしています。
4:赤伝・黒伝
お店によっては伝票がテーブルに置かれないところもありますが、基本的には自分が座っているテーブルには伝票が置かれます。実はその伝票はお客さんの種類によって分かれていたりします。「赤伝」は一般的には「フリー」のお客さん、「黒伝」は「指名」が入っているお客さんです。店によっては更に赤伝の様々な印を付けて、「割引券で入ったフリー客」なのか「お店の正規料金で入った通常フリー客」なのかを分けていたりもします。気合が入っているキャバ嬢は店の赤伝がどれだけあるかチェックして、「フリーもっとつけてよ!」なんて黒服に言ったりするシーンが裏ではよく見られます。
5:フリーバック(指名帰り)
フリーで入ってきたお客さんに如何に「指名」してもらって再度来店してもらうかが、キャバ嬢にとっては一番大事なこと。前回フリーで来たお客さんに絶妙なメールテクニックなどを駆使して指名で来てもらおうとキャバ嬢は日々頑張っているのですが、そうやって努力して指名で来店することを「フリーバック」もしくは「指名帰り」といいます。これが出来ないと、キャバ嬢としては永久的に指名がとれるキャバ嬢の「ヘルプ」として働くという、ただいるだけの子となってしまってお店のお荷物になってしまいます。
6:友営・色営・オラ営
キャバ嬢によってお客さんに対する営業スタイルは様々です。中にはお客さんによって営業スタイルを使い分けるキャバ嬢もいます。「友営」は「友達営業」の略で、友達っぽい関係を築くスタイル。身体の関係を求められることもないため非常に楽ですが、これが出来るタイプは割りと熟練者。
それに対して「色営」は「色恋営業」の略で、仮想恋愛の世界に徹底的にお客さんを取り込んでいくスタイルです。中でも、めっちゃイチャイチャする系の女の子を「あの子色濃いよね」なんて言ったりもします。「オラ営」は「オラオラ営業」の略で、友営のさらに上級で「オラオラ! 店に来いよ!」とものすごい上からドSに営業するスタイルです。これで来るお客さんが結構いることは本当に不思議です。
7:本気営業
さきほど紹介した営業スタイルの最上級版が「本営」とも略される「本気営業」。太客中の太客に対して発動される、「店彼」なんて呼び方をされるガチで恋愛関係を伴っているように見せている関係を構築する営業スタイルです。身体の関係が伴っていたり、半同棲のように家の合鍵まで持っていたりと様々で、「本営」されているお客さんは自分はあくまでもキャバ嬢の彼氏だと思いこんで、頑張っている彼女を応援しようとして支援していたりします。「本営」をかけていることがお客さんにばれないように、いかに彼氏だと思わせるかが本営においては大事なポイントです。
8:色管
「色恋管理」の略で、主にイケメンの男子従業員がキャバ嬢を教育・管理していく上で行う管理スタイルのひとつです。「風紀」と呼ばれるキャバ嬢と黒服との恋愛行為はご法度なのですが、キャバ嬢の中には自分の上司として担当している黒服のために頑張るなんていう人もいるため、こういった管理スタイルがあります。また、色恋関係を築くことで、色管じゃない黒服よりもよりディープな相談が出来るため、信頼関係が築けることで更に仕事が捗るなんていうのも色管の効果であったりします。お客さんからしたら嫌な管理スタイルです。
9:特攻
キャバ嬢とHがしたいと思ったことは、キャバクラ通いする人なら誰しもあるはず。基本的には簡単にえっちなんて出来ないものですが、中には「枕=えっち」することでお客さんをゲットするスタイルのキャバ嬢がいたりします。そういったキャバ嬢のことを「特攻」と呼びます。特攻に運良くあたった場合はフリーで入った初日にそういったことになるなんてこともあったりなかったり。
10:爆弾嬢
キャバ嬢にとっては自分を指名してくれるお客さんが自分以外の女の子に指名を変えてしまうということはあってはならない行為なのですが、キャバクラは「永久指名(指名変更が不可)」ではないため、指名変えは日常茶飯事です。キャバ嬢の中でも他のキャバ嬢の指名客を次々から次に「指名替えさせる行為=爆弾」を積極的に行うキャバ嬢が「爆弾嬢」なのです。
他に指名嬢がいるお客さんとこっそり連絡を取り合って指名替えさせたり、中には枕営業をして指名替えさせたりして自分のお客さんに変えてしまいます。爆弾嬢のおかげで、まるでドラマのようにキャバ嬢同士がバチバチになっていることは現実的によくある光景です。爆弾嬢は店の空気が悪くなる原因にもなるので、実は黒服にとってはあまり好ましいキャバ嬢では無かったりします。
最後の方はキャバクラという華やかな世界の裏で渦巻くドロドロな世界観が見え隠れするような用語紹介となりましたが、今回紹介した専門用語を自慢気に「爆弾しちゃおうよ」なんて使っていると、「知ったか野郎がきた」と思われてキャバ嬢に陰で笑われちゃいますのでお気をつけください。今夜もネオン街でキャバ嬢がみなさんをお待ちです。ご利用は計画的に。
(文/しらべぇ編集部・常時系)