アツい気持ちにさせてくれる!ロボットの挿入歌の魅力
こんにちは、モノブライトのベース、出口です。
私がいつもDJでかけている曲は主に特撮の楽曲が多いですが、その中にキャラソン(キャラクターソングの略称)などの挿入歌を挟むことによって、選曲のストーリーがより深くなることがあります。
とくにスーパー戦隊シリーズのロボットの挿入歌は、番組内のクライマックスで必ず使用されることから強烈な求心力を持っています。本記事ではそんな魅力的な曲の数々をご紹介しましょう。
画像をもっと見る
■空を駆けるスーパーメカの曲
スーパー戦隊シリーズ最初のロボットの曲は、『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場するメカ、バリブルーンを歌った『とべ!バリブルーン/ささきいさお こおろぎ‘73』です。
ささきいさおさんと言えば、多くのアニメソングを代表曲に持つ「アニソンの大王」ですが、特撮作品でも数多くの楽曲を歌唱されています。
ゴレンジャーはそのキャリアの中でも最初期にあたる作品。
作中の主題歌や挿入歌のほとんどを、ささきいさおさんが担当されていることからスーパー戦隊シリーズにおける音楽の基礎を築いた、と言っても過言ではありません。
楽曲は、キレのあるホーンセクションのアレンジが、バリブルーンが空を駆ける姿を連想させます。
それにしても、45年近く前にも関わらず、ささきいさおさんの声が今とほとんど変わっていないのは驚愕のひと言。さすが「大王」です。
関連記事:愛と平和と家族のために!ヒーローの恋愛結婚事情について
■ロボットといえばこの人!
アニソンの大王ときたら、忘れてはならないのが「アニソンの帝王」こと水木一郎さん。帝王がロボットの挿入歌を担当しているのが、百獣戦隊ガオレンジャーのロボット曲『百獣合体! ガオキング/水木一郎』。
この曲の興味深い点は、楽曲のテンション感(簡単に言うと曲の雰囲気)がオープニング曲の『ガオレンジャー吼えろ!』と非常に近い部分があること。
リズムの組み立て方とホーンセクションのアレンジに共通する部分があり、双子のような関係性にあります。
水木一郎の代名詞である「叫び」も健在で、サビ前の
「百獣合体!」
の叫びは楽曲一番の盛り上がりポイント。必聴です。
関連記事:冷やし過ぎ注意?暑さが吹き飛ぶ『冷気を操る怪獣』特集
■聞き覚えのあるハードロック!?
ロボットの挿入歌には音楽的な遊び心と音楽への愛が溢れる楽曲が多くあります。そのわかりやすい楽曲が獣電戦隊キョウリュウジャーの挿入歌『咆哮! ブラギガス/松原剛志』でしょう。
作中に登場するメカの中で最大の大きさを誇るブラギガス。
その威風堂々とした佇まいを彷彿とさせるハードロックな楽曲ですが、明らかにとあるバンドに聞こえます。そう、イギリスが生んだ最高のバンド「QUEEN」です。
単純に曲の出だしが『WE WILL ROCK YOU』に似ているというのもあるのですが、意図的に「QUEEN」の要素を取り入れている部分があります。
たとえばギターはアンプのゲインを目一杯上げたドライブ感満載のリフ、単音のハモリフレーズの構築の仕方、ギターソロでチョーキングを絡めたフレーズのもたり具合にブライアン・メイらしさが感じられるのです。
挿入歌は、主題歌と違って実際に番組を見ていなければ聴くことができません。
しかし、ヒーローたちの絆で合体して戦うロボットはヒーローのもうひとつの顔であり、その挿入歌は、ある意味もうひとつの主題歌と言えるのです。皆さんも、ぜひ注目してみてください。
・合わせて読みたい→バンドやろうぜ!初心者にオススメ特撮曲3選【出口博之のロック特撮】
(文/モノブライト・出口博之)