刺青やタトゥーはどれくらい怖がられてる?社会の目は変わるのか
近ごろは「タトゥー」と呼ばれることも多い、刺青。その歴史は紀元前にさかのぼり、卑弥呼についての記述で知られる『魏志倭人伝』でも触れられている。
中国や日本などアジア文化圏では、「墨刑」という刑罰としても使われた歴史も。また刺青は、組織に所属する証としても認識され、日本では「刺青=暴力団・反社会的勢力」といったイメージもある。
銭湯や温泉では、「刺青・タトゥーの人お断り」といった看板も一般的だ。
一方で、海外ではファッションの一部となっており、昨今増えつつある外国人観光客と日本社会との間で軋轢も生まれている。
日本人の刺青に対する印象は、どうなっているのだろうか? しらべぇ編集部は、全国20〜60代の男女1,358名を対象に調査を実施した。
■男女とも5割が刺青・タトゥーに恐怖感
刺青に対して「怖い」と感じる人の割合は、およそ5割。男女差はほぼ見られず、男性でもかなりの人が恐怖感を覚えていることがわかる。
一方で、今回の調査結果から、社会が変わりつつあるきっかけも見られた。
■刺青・タトゥーへの恐怖感は年代とともに減少
年代別に見ると、60代ではおよそ7割が「怖い」と感じているのに対して、20代はちょうど4割。若くなるに従って割合が減少している。
タトゥーの社会的なデメリットは今も多くありながら、ファッションでする人も増えて身近になりつつあり、「反社会的勢力の象徴」という色合いが薄まりつつあるのだろう。
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■社会の印象との調和が必要
とはいえ、もっとも少ない20代でも4割が恐怖感を覚えている刺青・タトゥー。ファッションや個人の主義は認められるべきだが、反社勢力の連想など社会が大きく変わるまでは、怖がる人に配慮するほうが適切かもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1,358名(有効回答数)