メルセデス・ベンツのオートドライブバスがカッコ良すぎる件
自動車のオートドライブ技術の話が、にわかに加熱している。
確かに今現在発売されているオートドライブ車は、あくまでも「運転補助」というレベルに過ぎない。すなわち事故責任はドライバーにあり、オートドライブ中もハンドルを放してはいけないと規定される。だが、それよりもさらに進んだ段階の車両はすでに試験走行されているのだ。
その中で、今までにないスタイリッシュな車両が登場した。
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■青光りの新型車両
それが、メルセデス・ベンツが開発した『Future Bus』。このほどオランダで20kmの公道走行試験を行った。
この車両はオートドライブ機能付きで、最大70kmでの走行が可能である。バス停では自動的に停車し、ドライバーが手を加えなくともドアが開閉。もちろん、歩行者感知機能も備わっている。
だがこのFuture Busの特徴は、斬新なデザイン。トンネルの中で青光りするLEDライトが、Future Busのカッコ良さを引き立てている。また、車内もじつに洒落たデザインで、これが公共交通機関に用いられる車両とは思えないほどだ。
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■ドライバーは何もしていない?
ダイムラーが配信したFuture Busの動画を見てみると、ドライバーは完全にハンドルから手を放した状態で発進。それどころか、ドライバーは仕事らしい仕事をしていないように見える。いずれにせよこのバスは、現行のオートドライブ車よりも技術的には先に進んでいると言えるだろう。
また、車内で乗客がスマートフォンを充電しているシーンもある。しかもこれはワイヤレス充電だ。まさに近未来の光景そのものだ。
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■気になる安全性
ただ、気になるのはやはり安全性。ドライバーがほとんど何もしないシーンを見て安心するのはあくまでも欧米人のみで、几帳面な日本人の場合はむしろ不安を覚えるだろう。
動画内には前方に駆け出した歩行者をFuture Busが感知し、自動停止するというシーンがある。この機能が果たして100%働いてくれるのか、という点が問題だ。さすがにこれは、今後も試験を重ねなければ立証できないだろう。
オートドライブ車には、確かに事故の不安が付きまとう。だが我が国でもそうした車両の開発は着実に進んでいて、日本政府は東京オリンピックまでに無人タクシーの実用化を目指している。
進化の歯車は、確実に動いているのだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)