イオンが近大開発『うなぎ味のなまず』を売ったのは失敗だった3つの理由
7月22日、イオンが近畿大学の開発した「うなぎ味のなまず」を発売。絶滅が危惧されるうなぎの代用となるのでは? と大きな話題になった。
…しかし、期待して食べたところ、悲しいことにうなぎよりも『さんま』に近い味がした。これはまだうなぎの代わりには到底なるものではないと感じたのだ。
■ガイアの夜明けでも放送
うなぎ味のナマズは8月2日に放送される『ガイアの夜明け』でも取り上げられるようだが、イオンはうなぎ味のなまずを本当にうなぎの代わりになると思って売ったのだろうか? また、うなぎの資源保護を目的として売ったのだろうか?
もし本当にそういった理由で売ったのであれば、この販売はあまり良い結果にならなかったと推測する。その理由をみっつほど説明したい。
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①販売量が少なすぎる
まずひとつめの理由としては、うなぎ味のなまずの販売量が少なすぎるのだ。ネットを見ても「探したけどなかった」、「近くのイオンで取り扱ってなかった」などの声が多数あげられている。
まだ全国のイオンで取り扱える量が確保できないなら、なまずを買えずにうなぎを代わりに買ってしまう人が増えるだけだ。
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②まだうなぎの代用にはならないクオリティ
また、記者以外にもうなぎ味のなまずを食べた人の声として「白身魚」や「サバ」に似ているといったコメントが見受けられた。
うなぎ味のなまずを自負するなら、100人中95人ぐらいがうなぎだと思うレベルでないかぎり、消費者をがっかりさせるだけである。
確かにさんまやいわしよりはうなぎに近いものの、まだまだ完全な代用にはならないクオリティ。ほとんどの人がうなぎと勘違いするレベルにしてから売るべきだったのだ。
③なまずを売るならうなぎを売るべきではない
①の理由も含めてだが、近畿大学がうなぎ味のなまずを開発した目的がうなぎの資源保護なのだとしたら、イオンはうなぎを一緒に売るべきではなかった。
なまずとうなぎを食べ比べしたり、ニュースを見てなまずを買えなかった人がイオンでうなぎを買って帰るのは事前に分かったはず。結果としてイオンのうなぎの販売促進にしかならなかったのではないだろうか。
以上の理由から、もしイオンがうなぎの販促が第一でなく、資源保護の推進のためなまずを販売したのなら、うなぎは売るべきではなかった。
近大も資源保護のために開発したうなぎ味のなまずの真横で大々的にうなぎを売られてもよかったのだろうか? もし売るならうなぎは売らないように交渉できなかったのだろうか?
この試みは大きな話題にはなったものの、うなぎの資源保護には繋がらなかったと予想される。少なくとも今回の利益で、さらにクオリティの高いうなぎ味のなまずの開発が進めば良いのだが…。
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(文/しらべぇ編集部・熊田熊男)