【冬の沖縄】桜の名所になぜ宴会スペースがない?冬のお花見で宴会をしてみた
沖縄県では、1月から「日本一早い桜」が咲き始めている。ただし、県外とは桜の種類が異なり、「寒緋桜(カンヒザクラ)」という桜。花は濃いピンク色で釣り鐘のように下を向く。枯れるとつぼみごとボトッと落ちるため、あの風情ある桜吹雪が沖縄では見ることができない。
また、日本の桜前線は北上していくが、沖縄の桜は寒くなると咲き始めるため、北から南下していく。
今回はそんな「日本一早い桜」と「日本一早い!冬のお花見」の様子をご紹介しよう。
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●まず、沖縄の桜事情から
沖縄の桜は、北部なら1月下旬から、南部なら2月初旬からが見頃となる。
北部では、名護市の名護城跡を中心とした「名護中央公園」、山一体に桜が咲く本部町の「八重岳(やえだけ)」、夜はライトアップで見学できる世界遺産の「今帰仁城跡」が有名で、桜の咲く期間に合わせて桜まつりが開催される。
南部では、那覇市の与儀公園で「なはさくらまつり」、ライトアップする八重瀬町の「やえせ桜まつり」があり、一部の民家や車道でも桜を見ることができ、沖縄の冬の風物詩となっている。
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●日本一早い「冬のお花見 in 八重岳」を勝手に開催してみた!
せっかく桜を見るならば!と服も桜色に合わせて選んだ結果、この寒空の中半袖Tシャツ1枚という我ながら勇敢な出で立ちとなった。当日の天気は曇り、気温は16℃。気のせいか、強い風が吹いている。
標高453mの八重岳は、車道に沿って桜が咲き乱れ、山頂付近の展望台から桜の景色を見渡せる。この日は「第37回本部八重岳桜まつり」を開催中だったが、平日のためかさほど人混みはない。
沖縄では、お花見という名の「宴会」を見かけることがなく、宴会用に用意されたスペースはほぼ見当たらない。特にこの八重岳は車道の桜を鑑賞するので、桜の木の下は車道。命がけのお花見である。
そこで本部町観光協会の方に教えてもらい、八重岳中腹にある芝生スペースを確保。桜の木の下にブルーシートを敷き、手にはオリオンビールを。
では「冬のお花見 in 八重岳」の様子をご覧いただこう。
そう、冬のお花見はシンプルに、寒い…。
お花見スペースが存在せず、宴会を繰り広げる人たちを見かけないのは、「沖縄が冬だから」。それが理由であった。
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●全国でも飲める沖縄のオリオンビール「桜いちばん」
昨年の夏、花火のイラスト「夏いちばん」が全国にお目見えした沖縄の「オリオンビール」。昨年11月からは沖縄で「いちばん桜」を販売し、2月3日から全国販売を開始する。
暑い沖縄で飲むからこそおいしい!といわれるアルコール度数4.5%の「オリオンビール」だが、寒い冬に飲む味はいかなるものか、ぜひ感想を聞いてみたいところだ。
数カ月後に訪れる春の到来を待ちわびながら、この冬に飲む「いちばん桜」。日本一早い桜は、もう間もなく沖縄から全国へと届けられる。
(文/しらべぇ沖縄支部・miya‐nee)