イグ・ノーベル賞で日本人が10年連続の受賞 「股のぞき効果」研究で
日本時間23日朝、米ハーバード大学のサンダーズ・シアターにて「イグ・ノーベル授賞式」が開催され、立命館大学の東山篤規教授(65)と大阪大学足立浩平教授(57)が「知覚賞」を受賞した。
■「股のぞき効果」を真面目に研究
研究内容は「股のぞき効果」について。これだけを言われると一体なんのことかよくわからないが、「前かがみになって股の間から後ろ方向にものを見ると、実際より小さく、奥行きが少なく見える」、あの現象について調べたものだ。
日本三景のひとつ京都府の「天橋立」では、「股のぞき」をして景色を楽しむ風習があるように、我が国では昔からしばし行なわれてきた行為だが、まさかそれを真面目に研究する人がいるとは……
錯視が起きる原因に、前かがみの姿勢が関係していることなどを突き止めたそうだ。
受賞を受けて、東山教授は
「実験に協力してもらおうと声をかけると、男性は『ようそんなことやっとるな』という顔をするし、女性には『恥ずかしいのでやりたくない』と言われる。初めて聞いたときにくすっと笑ってしまうテーマだったのが、評価された理由でしょう」
と話している。
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■記念すべき? 10年連続の日本人受賞
ノーベル賞のパロディとして有名なこの賞は、1991年にアメリカの科学誌『Annals of Improbable Research』の編集者マーク・エイブラハムズが着想したことから始まった。
選考基準は至ってシンプルで、「人々をいかに笑わせ、そして考えさせてくれた研究か」というもの。
過去の受賞で有名なものには「バウリンガルで犬の声を翻訳する」「浮気を発見できるスプレーの開発」「バナナの皮を踏むと滑るかを証明」など、じつにユニークなものばかり。
そして今年、前述の両教授らが受賞して記念すべき10年連続の受賞となった。
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■厚切りジェイソンがなぜか出演?
また、スピーチではこんな珍事も。米大学のグループがオペラを行なった際、そこに出演していた男性が厚切りジェイソンに激似だったのだ。
視聴者からも勘違いする声が見られたが、別人とのことである。偶然の一致だろうが、彼の決め台詞「Why Japanese people!?」にも似たような台詞が一瞬出現していた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・岡本拓)