みんなネットユーザーなのに、なぜネットユーザーというクラスタは通用するのか?
ネットユーザーのみなさん、こんにちは。われわれ「しらべぇ」はニュース・コラムの“サイト”であり、これを読んでいただいている皆さまは、もれなくネットユーザーであります。
インターネットが一部の人しか使っていない情報ツールだったのもいまは昔、現在では、「携帯電話を買う=ネットユーザーになる」と言ってもまったく過言ではなく、当初限定的に使われていた「ネットユーザー」という言葉は、その意味が通用しなくなってきています。
しかし、多くのネットニュースでは、「ネットユーザーが盛り上がっている」「ネットユーザーが書き込んでいる」「ネットユーザーに苦言を呈している」などといった言い回しが使われています。これに、「いや、おれもネットユーザーだけど、苦言呈されるようなことしてないわ!」や「ネットユーザーって、ほぼ全員だろ!」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか?
これについて、多くのネットユーザー様に支えられている「しらべぇ」編集部では、20代から60代の男女1500名に調査を実施しました。
【ニュースなどで出る「ネットユーザー」という言葉にたいして、「みんなそうだろう」と思いますか?】
・思う:24.1%
・思わない:75.9%
このように、およそ4人に1人は「ネットユーザー」という言葉に違和感をもっているという結果が出ています。若い層になるとこの数字は変化し、20代で「思う」と回答した人は34%。ネットをよりユーズしている年代ということで、「みんなだろ!」という思いが強まるのかもしれません。
ただし、全体でみると「思う」という回答は少数派ですよね。これには、「みんなだろ!」ではなく、「自分はそうじゃない!」という意識がかかわっているとある編集者は分析します。
「綾小路きみまろさんは、自分の“中高年漫談”が中高年にウケるのは、その中高年の人たちが『きみまろが言っているのは自分のことではない』という意識があるからだと言ってました。自分のことを言われていたら、笑えないと。
ネットのニュースを読むネットユーザーの人たちも、記事中に出てくる“ネットユーザー”に自分が入っているとは思ってないんです。どこかの家で1日中パソコンをいじっているネットオタクのことだと、頭の隅で勝手に像を作ってる。だから、みんな当てはまるはずの“ネットユーザー”という言葉が通用するんですよね」(ライター・編集者Kさん)
つまり、多くのネットユーザーにとっても“ネットユーザー”は別の世界に存在する誰かだということ。たしかに、自分のことをネットユーザーだと常々認識している人は少なそうです。そう考えれば、“ネットユーザー”という言葉は非常に便利な表現方法といえるかもしれませんね。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年7月22日(火)~7月25日(金)
対象:全国20代~60代 男女ユーザー計1500名
(文/しらべぇ編集部)