「金持ちになると『ランキング』に意味がなくなります」大学中退社長が語るワケとは?

2015/02/05 09:00


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「卒業することもできましたが、それに重きを置く取引先が今後増えていくようには思えなかったんです。だったら授業を受けている時間を仕事の時間に使ったほうがいい。これが大学をやめた一番の理由です」

そう語るのは若干22才にして社員2人の小さな会社を経営するSくんだ。彼は都内有名私立大学進学後、すぐに趣味のネットサーフィンにのめり込み、マニアックな趣味を持つ人たちがつながれるコミュニティサイトとネットで話題になっている情報をまとめ直すサイトを立ち上げた結果、広告収入を中心にわずか1年で売上1000万円に到達してしまった。

おもしろいように売上があがるこの事業にハマった彼は、その後大学を中退。現在は生活のほとんどの時間をビジネスに割いている。

むろん、Sくんと同年齢の人はみな現在も大学生をしている。ビジネスを始めた当初は付き合いのあった大学の仲間たちも、いまではまったく会わなくなってしまったという。

「Facebookで同級生の姿を見ることはありますが、彼らが楽しそうに訪れている場所や食べものにうらやましさをまったく感じません。全部ボクのほうが贅沢できるからです」

起業前はもともと庶民的な生活をしていたというSくんだが、いわゆる「お金持ち」になり、自信の生活環境や価値観はたった1年で大きく変わったという。


■いきなりお金持ちになってしまうと…

ここでは、Sくんの声をもとに、若いながらにしてお金持ちになってしまった人の変化の一例を紹介しよう。

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■お金持ちがいかに得しているのかを知った

「いま住んでいる場所は都心のタワーマンションです。ここには24時間ゴミ出しOKのゴミ捨て場があるのでゴミの日を覚える必要がありません。ジムやプールもあるので、近所のスポーツジムに通う必要もないんです。掃除もしません。家事代行業者に頼めば数時間でガラスも風呂もピカピカになりますから」(Sくん)

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■ポイントカードや○円引き券にイライラしてくる

「ボクはあまりお金を使うほうではないんです。同年代の大学生が行くようなチェーン飲食店やラーメン店にはよく足を運ぶのですが、このときに一つだけイヤなことがあります。それが『○円引き券』ポイントカード。お金に余裕が出てくると、たった100円引きのために財布にそれを入れておく必要性をまったく感じなくなるどころか、かさばるのでイライラしてきます」(同上)

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■あらゆるランキングに意味を感じなくなる

「飲食店の口コミサイトに掲載されているランキングや点数になんの魅力も感じなくなりました。アルゴリズムはいろいろあれど、あれは多数決で決まってしまうシステムなので、平均的な年収の人が足を運び、平均的な人がおいしいと思ったお店が上位に入ってしまうんです。もちろん、高級店でも有名なお店は上位に入りますが、本当においしいお店はランキングに入りませんから意味を感じません」(同上)

これは「住みたい街ランキング」についても同様だそうだ。

「住みたい街ランキングでよく上位に入るのは吉祥寺、下北沢あたりでしょうか。どちらもまったく魅力を感じません。何より職場から遠いですし『お金を払えばもっとおいしいものが食べられる』というお店が少なすぎます。平均的な収入で平均的な消費をしている人にとっては魅力を感じる街だとは思いますが。ランキングは平均的な人たちの多数決なのでそこから外れた瞬間に意味を持たなくなることに気づいたんです」(同上)

たった1年で自分の収入が大幅にあがってしまったがゆえに、生活環境の変化に敏感にならざるを得なかったというSくん。彼の意見はお金持ちのひとつの意見にすぎないだろう。とはいえ、ランキングが持つ意味への疑問などについては、政治学でしばしば議論される多数決の正しさへの疑問と同様に一考の価値があるとも言える。

急激な生活水準の変化にコントロールがきかなくなり彼が破滅をむかえることがないよう祈りたい。

(文/しらべぇ編集部

学生大学生金持ち社長
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