【子育てクイズ】入試で不合格になった子供に「かけるべき言葉」は?
世は、受験シーズン真っ盛り。桜が咲くまで、もうちょっとです。
志望校に合格して万々歳の人もいれば、不合格になってしまう人もいます。入試が入試である以上、それはしょうがないことです。それでも挑戦したことに価値がある。
しかし、いざ、身近な子供が不合格だったと聞くと、なんて声をかけていいのやら、戸惑ってしまいますよね。
そんなとき、どんな言葉を書けてあげるのがいいのでしょうか。
①よくがんばったよ!
②残念だったねぇ
③今、どんな気持ち?
④何かが足りなかったんだな……
■①を言えるケースは限られる
①の「よくがんばったよ!」というのは、悪くはないですね。正直、「もうちょっとがんばれば合格できたんじゃない?」と思っていても、こうやっていってしまったほうがよい場合もたくさんあります。
でもこれを言えるのは、本人の努力を目の当たりにしていた親だったり兄弟だったりに限定されることも事実です。本人がどれだけがんばっていたのかを知りもしないで、「よくがんばったよ!」というのは、少々虫が良すぎます。
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②は共感の言葉としては適切。しかし・・・
②の「残念だったねぇ」は、本人が本当に残念さをにじませているようなら、ひとまずの共感の言葉としては適切です。
しかし、本人が気持ちを切り替えようとしているときに、「残念」という評価を言葉にしてしまうことはちょっと危険です。そういうときは別の表現を考えましょう。
たとえば不合格には成ったけど、結果を受け入れ、納得しているようなら、「でも、キミ、今、とってもいい顔してるよ」と言ってあげるのでもいいでしょう。
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③はオールマイティ。本人の心境に合わせた返答を。
オールマイティな解答としては、③の「今、どんな気持ち?」がおすすめです。本人の気持ちをこちらが勝手に決めつけるのではなく、まず本人に聞いてみるのです。
まだ気持ちの整理が付いていないときは、言葉にならないことを表情やしぐさで伝えてくれるでしょう。そうしたら、「そうか……」と言って、それ以上詮索する必要はありません。
はっきり「悔しい!」と言うのなら、「そうか、悔しいよね……」とオウム返ししてあげましょう。ネガティブな感想が出てきたら、オウム返しが基本です。
「結果には、納得している」というような前向きな感想が出てきたならば、「そうか、それは立派だね」と、その姿勢こそをポジティブに評価してあげましょう。
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④は上から目線すぎる
④の「何かが足りなかったんだな……」というのは、よほどいっしょにがんばっていた親や先生が言うのでない限り、余計なお世話です。
その足りないものを一緒に探して、これからも一緒にがんばるというのなら、言う権利がありますが、そうでもないのなら、上から目線にもほどがあるというものです。
というわけで、正解は…
①=△ ②=○ ③=◎ ④=×
いかがだったでしょうか。
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(文/おおたとしまさ)