「食」で行こうぜ東北!石巻の「絶品ハンバーグ」とは

2016/11/27 21:00


石巻は、2011年3月11日の東日本大震災によって甚大な被害を受けた、宮城県第二の都市だ。

震災以降、災害支援やボランティアなど「復興」のために訪れる人は増加。5年半が経過した現在では、マイナスからゼロへ向かう局面から、ゼロからプラスへと向かう段階に入っているといえる。

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今後求められるものは、その街が持っている魅力や観光資源を活かした地方創生だろう。

港町・石巻の魅力は何といっても「食」。とくに名産である海の幸が人気だ。移住者たちも増えている中で、震災以前からあった地元の人気店は街の底力。

しかし、しらべぇ編集部が注目したのは海産物はなく、ここでしか食べられない「ハンバーグ」だ。


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■「陶板焼きハンバーグ」

JR石巻駅から徒歩10分のところにある創業40年以上の老舗・まきいし。津波による被害を受けながらも、2011年7月に再開を果たしたこの店。

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「釜めし」の店ではあるが、地元民に昔から大人気なのが「陶板焼きハンバーグ」。震災後に石巻を訪れた著名人たちも舌鼓を打ったようだ。

店内に入ると一階は12席のテーブル席。店の二階が40席分の座敷となっており、敷居の高くない店内は、初めての来店でもくつろげる居心地。

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人気の陶板焼きハンバーグの定食を注文すると、ふのりの味噌汁と漬物、そして特製のポン酢しょう油、さらに木の板が登場。

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しばらくすると運ばれてくるのが、もやし炒めとともに熱々の陶板に乗せられたハンバーグ。写真は二人前の量だ。

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■「とろみのついた謎の白い餡(あん)」

つなぎを使っていないと思われる肉肉しいハンバーグと、その上にかけられた謎の餡が最大の特徴。

ホワイトソースでもチーズでもないこの謎の白い餡。特に際立った味はなく、肉汁が使われているらしいが、地元民でさえもその正体を知る人はほとんどいないようだ。

熱々のハンバーグを、とろみある餡と一緒にポン酢に付けて食べよう。

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あふれる肉の旨味をポン酢が引きしめつつ、餡がまろやかに酸味を包み込んで食欲を刺激。

「陶板焼き」は「溶岩焼き」や「土鍋」と同じく、遠赤外線の効果によって肉を焦げつかせず、内側から柔らかく仕上がっている。

シャキシャキのもやし炒めは、ふっくらと柔らかい肉の触感にアクセントを加えており、味、香り、触感の三拍子すべてそろった絶品だ。

現在はランチタイムでの営業のみとなるが、同じく看板メニューの「卓上炊き釜めし」も大人気であり、食事時は地元民でにぎわう。まきいしの魅力について、地元出身の男性はこう語る。

“海産物は自宅でいつでも食べられるが、まきいしのハンバーグはここでしか食べられない味。遠くから来た人を連れて行きたいのはこういう店だ。”

震災後から5年半。

地元から愛されたこういった店がどんどん再開を始めており、街の持つ本当の魅力は新しさを持って蘇り始めている。

被災地として支援に訪れるのもアリだが、“食”を楽しむ観光として訪れてみてはいかがだろうか。東北の本当の楽しさや魅力を知ることができるかも知れない。


【まきいし】

〒986-0822 石巻市中央二丁目5-10

営業時間:11:00~14:00

定休日:木曜

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(取材・文/しらべぇ編集部・ヤグチ

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