高齢化社会を風刺するイラストが物議 車に轢かれる人の姿も…
私たちが生きている社会は、さまざまな問題を抱えている。
2016年の流行語大賞のトップテン入りした「保育園落ちた日本死ね」は、深刻な日本の保育園事情を端的にあらわした言葉として、各方面へ衝撃を与えた。
そんな中、とあるツイッターユーザーが投稿したイラストが物議を醸している。
■日本をあらわした過激すぎるイラスト
ツイッターユーザーである「ドナルド・トランプ」さん(@katenakattayo)は、「現代の日本のイラストです」という一言とともに、イラストを投稿。
20人ほどの高齢者たちが座っている板を3人のスーツ姿の若者が腕を震わせながら支えているもの。さらにその横では笑顔の高齢者の運転する車が、女性に衝突している。
『いらすとや』というかわいいフリー素材を使用したものながら、インパクトは抜群だ。
現代の日本のイラストです pic.twitter.com/kfFkeHfpUg
— ドナルド・トランプ (@katenakattayo) 2016年12月6日
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■当然ながら賛否両論に
このイラストは、少子高齢化社会に突入した結果、若者ひとりあたりの負担が増えていること、さらには高齢者による自動車事故が注目されている昨今を風刺しているのだろう。
人数の比率なのはかなり極端に描かれているものの、時事性もあって多くのリツイートを集めている。引用は差し控えるが、かなり過激な発言をする人も少なくない。
Twitterは若年層の利用者が多いため、どうしても彼らの意見が主になりやすいが、まさかこれほどまでに拡散されるとは……。
しかし、まるで「高齢者が日本の負担」とでも言うようなこのイラストには、反論も存在。「高齢者叩きをしても解決にはならない」「将来の親の、自分たちの姿」などが確認できる。
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■シルバーデモクラシーの中、若者の感情はどこへ?
少子高齢化が進むと、人口比率的にどうしても高齢者の意見が通りやすくなる。
しらべぇでの調査では、「高齢化の進んだ今の日本では、結局年長者の意見が通ってしまうと思う」と答えた20代は、全体の45.1%。
若者層の投票率の改善は、自分たちの意思を国政に反映する上では欠かせないが、すでに諦めてしまっている人も少なくないのだ。
そのようなさまざまな事象の積み重ねが、ネット上での過激な言論につながっているのかもしれない。
あまり喜ばしくない形で若者たちの感情が噴出してしまっている昨今だが、虚しい世代間の対立がなくなり、より上手に共生していける社会になることを切に願いたい。
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(文/しらべぇ編集部・シマウマ姉さん)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年2月19日~2016年2月22日
対象:全国20代~60代の男女1340名