備えあれば患いなし?旅行前に遺書を残したことがあるのは5%
人生における旅とは、日常を飛び出し異なる地を訪れることで癒されたり、冒険心がくすぐられたりする。旅好きの人が多いのは旅にロマンがあるからではないだろうか。
だが、ふだんの生活拠点から離れるだけに予測不能な事態に陥ることもあり得る。
とくに近頃テロ組織や、サイコパスなどどこに危険が潜んでいるかわからないため、旅の前の準備はしておくに越したことはないが、なかには万全すぎる準備をしたことがある人もいるようだ。
しらべぇ編集部は全国20~60代の男女1,362人に「旅行前に遺書を書いたことがある」か、調査を実施した。
全体の5.7%が遺書を書いたことがあると回答。17人に1人が経験済みなのは意外にも多いのではないだろうか。
■旅行前の遺書エピソード~国内編~
なぜ遺書を書いてどのような内容を記したのか、旅行前に遺書を書いたことのある男女2名に話を聞いた。
「登山経験の浅い頃、初めて険しいと名高い山に登ると決めた時のこと。山の機嫌は変わりやすいし、なにが起こるかわからない。
もし悪いことがあったら妻や子どもへ悔いを残したくないと考え、遺書を書いた。想いを綴っていると涙が込み上げてきたが、その姿を息子に見られて家じゅうの話題に。
『そんなに心配なら行かなきゃいい』と言われてしまった。登山を無事に終え、達成感と共に家族の絆を感じることができた」(40代・男性)
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■旅行前の遺書エピソード~海外編~
「ボランティアでアジアの発展途上国に行く前に書いた。活動場所の近くは過去に紛争があり、地雷も埋まっている可能性があったため、家族と当時付き合っていた彼氏へ文を残した。
日頃の感謝や言えなかったことをしたためて、もし私が死んだら遺品整理をするだろうから、勉強机の引き出しに入れて出発しました。
結果元気に帰国し、自分で書いた遺書を自分で開封した時は、死ななくて良かったとはいえちょっと恥ずかしい気持ちになった」(20代・女性)
遺書は決して縁起のよいものではない。しかし、旅の前に大切な人への想いを確認できる利点があるのかもしれない。
ただし、遺書を書くほど準備に抜かりなかったのに荷物にパンツ入れ忘れた、なんてことはくれぐれもないようにしてほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・大久保彩乃)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年11月25日~2016年11月28日
対象:全国20代~60代の男女1,362名(有効回答数)