3000ドルの税金をコイン30万枚でお支払い…案の定炎上騒動に
「クレーマー」は、どこの国にもいる。
日本では「誠意を見せろ」という言葉に始まり、スタッフに無理難題を言いつける客の存在が問題視されている。そうした客がスタッフを土下座させる写真などをSNSに投稿し、炎上した事件も。
だが、アメリカではさらに過激なことが起こっているようだ。
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■陸運局への報復措置
バージニア州レバノンは、高速道路沿いにある中小都市である。
そこに在住するニック・スタッフォードは、地元の陸運局のオフィスに大きな不満を持っていた。
アメリカ陸運局のサービスが劣悪だということは、確かにアメリカ人の「常識」だ。電話をかけてもつながらない、書類確認に多くの日数を費やされる等、その仕事の遅さには悪い意味での定評がある。
ニックはそうした陸運局に対して激怒していたようだ。過去にも様々なトラブルを抱えていたという。そしてある日、とうとうニックが行動に踏み切った。約3,000ドル(約34万円)の自動車税を、全額最小硬貨で支払ったのだ。
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■一輪車の中の税金
ニックが用意したのは約30万枚のペニー硬貨だ。重量に換算すると、約700キロ。
それだけの硬貨を何台もの一輪車で陸運局に運んだのだ。当然ながら硬貨集計機が通るはずもなく、スタッフが徹夜で計算する事態となった。
法律上はそれでも問題ないそうだが、ネットユーザーからは「バカじゃないか?」「そんな不合理な支払いを受け付ける必要はない!」という声が相次いでいる。
実際、30万枚の硬貨の集計には丸1日かかった。その間、オフィスの業務機能は麻痺してしまったという。
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■日米の「おバカ配信者」
日本では「支払い前にパンを食べる」動画が炎上したばかりだ。
だが「万引男」とアメリカの「小銭男」が違うのは、後者はユーチューバーではなく「正義を証明するためにやった」点。
確かに、陸運局の怠慢を指摘するのは市民として当然だ。その証拠を記録として残し、公開するのも決して悪いことではない。しかしニックがしたことはそうではなく、自分の手で行政を混乱させたのだ。これでは非難もやむを得ないのではないか。
無論、これと同じことを日本でしてはならない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)