インフル感染の格闘家に「無期限出場停止」 ファンから批判殺到

2017/02/13 10:00


(bodym/iStock/Thinkstock)
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インフルエンザが流行中だ。冬場はどんなに注意を払っていても、インフルエンザに感染してしまうことはある。

そうなった場合は、無理を押して出勤などせず家で療養すべき。だが、これがもしプロスポーツの世界ならばどうだろうか?

大事な試合を控えた選手が、インフルエンザに感染したらどのような判断を下すべきか。それを問われる出来事があった。



■インフルエンザでタイトルマッチ中止に

立技格闘技興行『RISE』の取った行動が、ネット界隈で議論を呼んでいる。

それは1月28日に後楽園ホールで催された『RISE 115』でのこと。この日のメインイベントはスーパーライト級タイトルマッチ、王者の裕樹選手と挑戦者のHideki選手という取り組みだった。

だが、この試合は行われなかった。Hideki選手のインフルエンザ感染が判明し、ドクターストップがかかったのだ。

これを受け、RISEコミッションは「プロとしての自己管理の不足」と言及、Hideki選手を無期限出場停止とした。

この措置が波紋を呼んでいる。


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■「インフル完全阻止」は不可能

この件についてのTwitterの反応を見てみよう。案の定、「RISE側が間違っている」とするツイートが目立っている。

インフルエンザはマスクやうがいなどにより、感染のリスクを減らすことができる。だが、感染そのものを100%阻止することは不可能だ。そうでなければ、インフルエンザは天然痘のように撲滅されているはず。

RISEコミッションはHideki選手のインフルエンザ感染を「関係者への物心両面にわたる多大なる迷惑行為」としているが、いささか統計学的な面を無視している感は否めない。


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■選手の安全が第一

では、Hideki選手は無理をしてでも試合に出るべきだったのだろうか?

格闘技興行のコミッションは、まず第一に「選手の安全」を考えなければならない。最悪のコンディションの選手をリングに立たせることは、まずあり得ない判断だ。だからこそドクターストップがかかったのである。

それを踏まえた上で「インフルエンザ感染は自己管理の不足か否か」という議論が発生しているわけだが、先に書いた通り「インフルエンザの完全シャットアウト」は不可能。難しい判断ではあるが、「無期限出場停止は厳しすぎる」というファンの声が出てくるのは致し方ないだろう。

いずれにせよ、インフルエンザに感染したら無理をせず休むのが一番だ。

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取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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